• July 6, 2020

July 4th, 2020 〜 コロナ禍の独立記念日

7月4日はアメリカの独立記念日。一年で最も大きな祝日のひとつです。みんな実家に帰ったり、旅行したり、ビーチで過ごしたり、バーベキューをしたり...それぞれに夏の祝日を楽しみます。 今年は7月4日が土曜だったので、週の後半からお休みに入る会社も多かったようです。アメリカの株式市場も3日(金)はお休みでした。私の会社でも連休になったので、前回のブログでも書いたように、しばらくの間できなかった用事を済ませました。 ただ、今年の独立記念日はコロナの影響で、あまり大勢で集まらない、公共の場ではマスクの着用、Social Distancingを求められるなど、例年とは違う様相になっています。「味気ない独立記念日」と書いているニュースもありましたが、コロナ感染が収まる気配を見せない中、慎重に行動するのは当然ですよね。この休みに多くの人が集うことで、感染拡大に拍車がかかるのではないかという懸念もありますし。 トランプ大統領は独立記念日の祝典で、コロナウィルスはほとんど「無害」などと発言し、また黒人差別への抗議デモを「過激左翼」として戦いを宣言するなど、国民の分断を助長しています。コロナや黒人差別等の深刻な問題を解決しようともせず、自分の思い通りにならないものに敵意をむき出しにするような大統領を、どんな人がまだ支持しているのか?と信じられない気持ちになります。私はアメリカ市民ではなく選挙権もありませんが、11月の大統領選挙にはアメリカ国民が真摯な気持ちで投票に臨んでほしいと思います。 (そう言えば、カニエ・’ウェストが大統領選への出馬を表明したというニュースがありましたが、本気で言っているのかは不明...) 独立記念日の一大イベントとして、全米各地で大規模な花火が打ち上げられます。ニューヨーク市での打ち上げ場所は年によって変わるのですが、今年は大勢の人が一箇所に集まるのを防ぐため、独立記念日前の一週間、市内のどこかで毎晩花火が打ち上げられました。そして、独立記念日の夜にも、市内の数カ所で花火が上がりました。 独立記念日には、例年私は友達の家に料理を持ち寄って集まり、一緒に花火を鑑賞しています。この独立記念日には、3月にロックダウンが始まって以来会っていなかった友達と久々に対面で(!)再会することができました。LINEやメッセンジャーで常に連絡できるとは言っても、やっぱり実際に会って話すのは嬉しいものです。 さて、これを書いている7 月5日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者  2,970,952、死者  132,524 ニューヨーク州:感染者     422,088、死者    32,248 ニューヨーク市:感染者     213,852、死者    23,190 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew […]

  • July 4, 2020

7月になりました!再開するニューヨーク

2020年も半分が終わり、7月に入りました。こんな年になるなんて、年始には誰が予想していたでしょうか? 前のブログにも書いた通り、ニューヨーク市では6月22日から第2段階(Phase 2)の経済活動が再開されています。7月4日の独立記念日を控えてお休みモードに入りつつあった今週、私がこれまでコロナのせいで出来なかったことや、後回しにしていたことをやってみました。 健康診断 私が過去数年間使っていた健康診断サービスが、今年からうちの会社の社員は使えなくなったことが分かり...、新しいクリニックを探して行ってみました。 コロナの影響のため、多くのクリニックは対面の診療を制限しているようで、すぐに予約が取れるか心配でしたが、意外にあっさり希望日にアポを取れました。 クリニックに到着すると、ビルのエレベーターに「1人しか乗れません」と張り紙がしてあり、順番が来るまで少し時間がかかりました。(が、帰りにエレベーターに乗るときは、2人乗っていいと言われました。笑)待合室では、マスク着用で席と席の間が離されてはいたものの、あとはいたって普通の情景でした。 ドクターの部屋では、ドクターとの間にかなり距離があったので、マスクしなくていいよと言われました。ドクターも、血液や尿検査の担当者も、特に重装備をしている訳でもなく、コロナ前と大して変わらない感じで滞りなく健康診断は終わりました。(ちょっと拍子抜け...) 通常のテスト以外に、コロナの検査もやってもらいました。 ヘアサロン ロックダウン直前の3月中旬に散髪して以来初めて、約3ヶ月半ぶりにヘアサロンに行きました。実際には、5月末に自分で気になる部分を少し切ったので、それ以来の散髪です。 オンラインで予約したのですが、予約確認のメールには、マスク着用が必須なこと、入場時に検温があること、当日熱がある場合は必ず予約をキャンセルすること、などなど注意事項が記載されていました。 当日、予約時間の少し前にヘアサロンに到着すると、メールに書いてあった通り、まず入り口で検温されました(おでこにピッとかざすやつ)。入場後はトイレで手を洗うように促されました。 客の席はひとつ置きに使われるようになっていて、それぞれの客を遮るように(つまり2席毎に)ビニールシートが吊ってありました。美容師さんは皆フェイスシールドを付けていました。切りにくくないかなぁ〜、と少し心配。 次の客との間には30分開けて、消毒・清掃をするとのことでした。料金には、コロナ対策の追加フィーとして5ドル加算されていましたが、これだけ色々と対策をするのは大変でしょうから、追加料金も納得! 歯の定期検診 私は毎年5月と11月に歯科検診(クリーニング)を受けていて、事前に予約も入れていたのですが、やっぱり今年はコロナのせいで歯医者が一時閉まっていたようで、6月になってから連絡が来ました。 歯医者が入っているビルの入口には、検温カメラがありました。↑の健康診断のクリニックと同じですが、歯医者の待合室は、席と席の間が離されている以外は普段の様子と変わりなし。 検診のとき、歯医者さんはマスクとゴーグルを付けていました(フェイスシールドではなく)。自分にもゴーグルを渡されましたが、これは自分の口から飛ぶ飛沫を防ぐ目的だったのか...?どうでもいいことですが、私は歯科検診なのに直前までマスクを外すのを忘れていました(笑)。もう人前ではマスク着用が癖になっています。 歯医者さんは意外に軽装備だな〜と思いましたが、コロナ前と違ったのは、口の外に飛び散る飛沫を吸引する装置(口腔外バキュームと言うらしい)が口近くに設置されていたこと。かなり効き目があるんでしょうか? […]

  • July 2, 2020

コーラス活動 in ニューヨーク

私は生来歌うことが大好きで、ニューヨークではコーラス隊に所属して歌っています。New York City Gay Mens Chorus(以下NYCGMC)というコーラスです。 参加したきっかけは、同じように歌うことや音楽が好きなゲイの友達が欲しいと思ったからですが、何だかんだでもう8年くらい続けています。 親しい友達には私のコーラス活動について話していて、コンサートにも何度も来てもらっていますが、それ以外の知り合いや同僚などにはあまり話していません。別に隠している訳ではないのですが、コーラスのことを話す前にもっと話すべきことができてしまうので(笑)、何となく積極的には言っていません。 NYCGMCの紹介 http://www.nycgmc.org/ NYCGMCは、1980年に設立されたゲイ男性によるコーラスです。音楽を通して、LGBTQコミュニティへの理解を広げ、偏見や差別に立ち向かうことを目的としたNon-profit Organizationです。ニューヨーク市以外にも、全米の主要都市にはだいたいゲイコーラスが 存在するようです。 現在のアクティブな所属メンバーは約260名。私が参加したときから若干増えています。ゲイ男性と書きましたが、ストレート男性と女性も若干名所属しています(笑)。新規メンバーは年2回のオーディションを経て選ばれます。 オーディションはそんなに厳しいものではなく、とてもフレンドリーな雰囲気の中で行われます。とは言え、音程がちゃんと取れることと楽譜が読めることは必要になります。私ももちろんオーディションを受けて入ったのですが、今はコーラスの知名度が上がったせいか、競争率がずっと高くなっているようです。 主な活動は年3回のコンサートで、毎年3月、6月(Prideコンサート)、12月(ホリデーコンサート)に開催されます。リハーサルは毎週月曜夜に行われ、さらに月一回土曜にリハーサルがあります。コンサートが迫った週には、バンドを入れたドレスリハーサルも2回程あります。 コンサートの他にも、チャリティイベント、企業のパーティー、結婚式、有名人のショーのゲストなど、様々な機会で歌っています。(こちらは任意の参加。) このように、NYCGMCの活動に参加すると、かなりの時間を割く必要が出てきます。趣味で歌ってます〜という以上のコミットメントを要するので、参加を続けることが難しくて辞めていく人もいますが、私の知る限り多くのメンバーは活動を楽しんでいます。ここに自分の居場所を見つけ、運営に長年参加している人もたくさんいます。 NYCGMCでの思い出 コーラスに入ってから8年間、たくさんのコンサートで歌いました。自分のパートを暗譜し、歌詞も暗記し、さらにちょっとした振り付け(!)も覚える必要があるので、最初の頃は毎回覚えるのが大変でした...が、それも終われば良い思い出です。 […]

  • June 28, 2020

コロナ、活動再開、プライド…

6月も終わりに近づいています。夏も本番、暑い日が続いています。 コロナの現状 世界全体で見れば(地域の差はあれ)コロナ感染拡大は随分抑えられてきているようですが、アメリカでは最近また感染者が急増しているようです。 6 月28日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者  2,606,492、死者  128,201 ニューヨーク州:感染者     416,018、死者    31,452 ニューヨーク市:感染者     211,229、死者    22,441 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナが原因と確定された死者(Confirmed Deaths)と、コロナが原因と推定された死者(Probable Deaths)の合計。) 前回のブログが2週間前だったのですが、そのときの数値と比べると、アメリカ全体では感染者数が約23%、死者数が9%増加しています... […]

  • June 14, 2020

コロナ、デモ、風と共に去リぬ...

6月も半ばになり、かなり蒸し暑い日々が続きました。夜もよく眠れないくらいで早くも夏バテ気味... コロナの現状と活動再開 6 月13日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者  2,142,224、死者  117,527 ニューヨーク州:感染者     403,809、死者    30,874 ニューヨーク市:感染者     206,322、死者    22,076 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナが原因と確定された死者(Confirmed Deaths)と、コロナが原因と推定された死者(Probable Deaths)の合計。) アメリカ全体では、新規感染者数が小幅ながら増加に転じているようです。各州の経済活動の再開が進んでいることが背景にあるようです。もう2週間くらい全米で続いているデモの影響も、そろそろ感染者数に反映されてくる頃かもしれません。 ニューヨーク州・市では、新規感染者数・死者数が低下している傾向が続いています。6月8日からは、予定どおりニューヨーク市で第1段階の業種の経済活動が再開されました。第1段階の対象は、「建設業,製造業,卸売業,一部の小売業,農業,林業,水産業」となります。 […]

  • June 3, 2020

コロナ、抗議デモ、暴動… 6月のニューヨーク

6月になりました。 ニューヨーク州では、新型コロナウィルスの感染が抑えられてきていて、経済活動の再開が少しずつ進んでいます。ニューヨーク市については、前回のブログにも書いたとおり、6月8日(月)から第1段階の業種の再開が予定されています。ところが、報道されているとおり、先週末から全く別の問題が生活に影響してきています。 コロナの現状 まずはコロナですが、6 月3日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者  1,892,425、死者  108,635 ニューヨーク州:感染者     382,824、死者    30,134 ニューヨーク市:感染者     201,806、死者    21,688 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナと推定された死者(Probable Deaths)の合計。) 最近の傾向として、ニューヨーク州・市では新たなコロナ感染者数・死者数が順調に減少している一方、ニューヨークを除くアメリカ全体では未だに感染拡大が続いているように見えます。感染拡大の防止と社会経済活動の再開、どのように折り合いをつけるかはとても難しい判断です。自分の中でも、早く再開してほしいという期待とコロナへの恐怖が、心の中で交錯しています。 […]

  • May 30, 2020

5月も終わります...ニューヨークの今

5月25日(月)は、Memorial Dayというアメリカの祝日でした。この週末から本格的に夏が始まることになっています。みんなでバーベキューをやったり、ビーチへ行ったり。 でも、今年はコロナのせいで例年と違い、大勢の人がいる場所では他者との距離を十分にとり、マスクを着用することが求められています。にも関わらず、この連休に人で溢れかえっているビーチの様子がニュースで伝えられていましたけど... これを書いている5月29日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者 1,793,530、死者 104,542 ニューヨーク州:感染者  377,714、死者  29,751 ニューヨーク市:感染者  199,038、死者  21,477 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナと推定された死者(Probable Deaths)の合計。) 数字から分かるとおり、アメリカ全体でのコロナ感染による死者数が今週ついに10万人を突破しました。先月、アメリカでのコロナ死者数が10万〜20万人になりそうという政府の予測を聞いたとき、そんなに酷くなるか〜!?と信じられなかったのですが、5月も終わらないうちにその予測範囲内に入ってしまいました。 ただ、ニューヨーク州では、総入院者数、1日の入院者数、1日の死者数などの数値が一貫して低下しています。今週は毎日、1日あたり死者数が100人を下回っています。日本の感覚からすると、まだ1日に100人近く亡くなっているのか!と思われそうですが、状況が改善してきていることは確かです。 一方、ニューヨーク州以外の他の州では感染者数や死者数があまり減ってなく、経済活動を再開した州の中には、むしろ感染被害が拡大しているところもあるようです。感染の抑え込みと活動の再開、どのようにバランスを取っていくか、どの国・地域によっても難しい問題になりそうですね。 ちょうど今日、ニューヨーク州のクオモ知事の会見で、今の改善傾向が続くとすれば、ニューヨーク市では6月8日(月)に活動再開の第1段階に移行する見込みとであると発表されました。州内で感染リスクが低下した他の地域では、既に第1段階の活動が再開されています。 前回のブログでも紹介したのですが、州内での活動再開は4つの段階(業種)に分けて実施されることになっています。今のロックダウンが始まって約2ヶ月半が経ち、ようやく解除に向かいつつあります。ニューヨーク市でも予定どおり再開が始まるよう祈るばかりです。 […]

  • May 20, 2020

5月になりました...ニューヨークの今

5月になりました...と言っても、いつの間にか5月も後半。前回の投稿が4月26日で、もう三週間以上経ってしまいました。 個人的にはこの三週間が仕事の繁忙期のピークで、締め切りに終われる日々でした。私は会計やファイナンス関連の仕事をしていて、毎年クライアントの決算のために年始〜5月頭あたりまで忙しくしていますが、今年は例年に比べてピークが少し遅くなりました。やはりコロナの為に決算作業が滞っていたり、コロナの影響を来期の業績予想にどう織り込むかという点で議論が長引いたりしたためです。 ロックダウンが始まって以降、自分の部屋に閉じこもって淡々と、延々と作業を続ける毎日で、本当に気が滅入りました。一方で、こんな外出自粛生活の中でたくさんやることがあって良かったのかもしれないとも思います。 今週は仕事が一段落して、ホッと一息ついている感じですが、このまま一気に暇になると、それはそれで不安になるのかもしれません... さて、先月から続けている新型コロナウィルス感染者数・死者数について、5月19日時点の現状は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者 1,570,583、死者 93,533 ニューヨーク州:感染者  362,630、死者 28,648 ニューヨーク市:感染者  191,650、死者 20,887 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナとされた死者(Probable Deaths)の合計。Worldometerで集計されている全米・ニューヨーク州の死者数も、Probable Deathsを含む模様。) 前回の投稿から三週間以上も経っているので、前回データと比較して感染者・死者数が大きく増えているのは当たり前かもしれません。特に、感染者数の増加については、テストのキャパシティを増やしている影響もあるだろうし、抗体検査の結果から既にコロナの抗体を持っている人数はずっと多いことが分かっているので、もはや人数を追う意味はないかもしれません。 死者数については、ニューヨーク州での一日あたり死者数が100人前後まで減ってきており、入院者の総数、新規入院者数もずっと減少傾向が続いているようです。長期に渡る外出制限の成果が、ゆっくりであれしっかり出てきています。 それでも、ニューヨーク州での現在の外出制限(New York on PAUSEと言います)は6月13日まで延長されることになりました。ただし、州内のエリア毎に状況が異なるため、州の設定した7つの基準全てを満たした地域では、感染リスクが低いビジネスから段階的に経済活動を再開して良いことになっています。 […]

  • April 26, 2020

コロナのピークは過ぎた?ニューヨークの今

早いもので、4月も残すところあと一週間となりました。自宅待機の単調で無味乾燥な日々が続くと、あっという間に過ぎたようでもあり、一方で3月中旬までの普通に外出していた毎日がずっと昔のことのようにも思えます。 晴れたかと思えば雨が降り、暖かくなってはまた肌寒くなり、揺り戻しを続けながらも春は着実に深まっています。 まずは、4月25日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数の状況です。 アメリカ合衆国:感染者 960,896、死者 54,265 ニューヨーク州:感染者 288,313、死者 21,908 ニューヨーク市:感染者 150,576、死者 16,270 (アメリカとニューヨーク州についてはWorldometer、ニューヨーク市についてはNew York Cityのサイトを参照。) ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナとされた死者(Probable Deaths)の合計になります。Worldometerで集計されている全米・ニューヨーク州の死者数も、Probable Deathsを含んでいるようです。 ニューヨーク州のクオモ知事の会見によると、良いニュースとしては、新型コロナに感染した入院者の総数、新規入院者数、人工呼吸器の使用数など、全てにおいて減少している傾向が一週間以上続いているようです。数字上はピークは過ぎたように見えます。医療現場の負担が減ってきているということであり、嬉しいことです。 一日の新型コロナの死者数も、ニューヨーク州・市に限って見れば一番多かったのは二週間前あたりで、以降徐々に減ってきているのが分かります。それでも、ニューヨーク州で今も毎日400人以上の方がコロナで亡くなっているというのは、日本の状況と比べればまだまだ恐ろしく、落ち着いたね、と言えるようなものではないかもしれません。 以下のグラフは、過去1ヶ月のニューヨーク州・市での新型コロナによる死者数合計、また新規死者数の推移です。 (日によって、市の死者数が州の死者数より高くなっているのはおかしいですが、情報ソースが違うので、人数の確定方法や公表のタイミングに違いがあるのかもしれません。) 新規感染者数はまた増えている傾向のようですが、ニューヨーク州では今大規模な抗体検査を行なっていて、その影響があるのだと思います。 その抗体検査において、初期的ではあるものの興味深い結果が発表されました。ニューヨーク州民の3,000人を対象に検査を実施した結果、13.9%の人が抗体を持っていた(陽性反応が出た)とのことで、州の人口をもとに試算すると、約270万人が新型コロナに感染していると推定されるようです。上記のとおり、現在発表されているニューヨーク州の感染者数は28万人くらいですから、実際の感染者数はその10倍!くらいいるかもしれないということです。 州の中でも陽性反応が出た割合には地域差があり、ニューヨーク市で陽性反応が出たのは20%を超えるようです...調査でこういう実態が判明するのは良いことだと思います。 […]

  • April 19, 2020

ロックダウンの街、ニューヨークの今 3

前回の投稿から10日間が過ぎました。1週間おきには更新したいと思っているんですが...(汗)引き続き生活環境に大きな変化もなく、家に閉じこもって過ごす毎日です。 まずは、ここ最近の恒例として、4月19日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりとなっています。 アメリカ合衆国:感染者 738,913、死者 39,015 ニューヨーク州:感染者 241,041、死者 17,671 ニューヨーク市:感染者 126,368、死者 12,712 (アメリカとニューヨーク州についてはWorldometer、ニューヨーク市についてはNew York Cityのサイトを参照。) 10日前のデータと比べて見ると、感染者はだいたい1.6〜1.7倍くらいになっているのですが、死者数はなんと3倍近くに増えています...! これには背景があって、ニューヨーク市ではこれまでコロナ陽性と診断された後に亡くなった人(Confirmed Deaths)のみが死者数にカウントされていました。しかし、コロナ陽性と診断されずに亡くなっても死因がコロナであろうとされた人(Probable Deaths)の数も今週から集計されるようになりました。上記のニューヨーク市死者数の内訳は、Confirmed Deathsが8,448人、Probable Deathsが4,264人とのこと。その合計で、一気に死者数が跳ね上がったのです。 他の市や州でも同様のかたちで集計を始めたのかは分かりませんが、Worldometerで公表されているアメリカ合衆国、ニューヨーク州の死者数には、ニューヨーク市のProbable Deathsの数を含めているとのことです。 ニューヨーク州のクオモ知事の会見によると、コロナの入院者数やICU患者数はようやく頭打ちになって少しづつ減り始めているようです。一日の死者数(上記のConfirmed Deaths)も先週よりは減少傾向にある模様。それでも、ニューヨーク州で一日あたり700〜800人亡くなっていたのが、500〜600人台に減ってきているという話なので、ひどい状況であることには変わりありません。 ピークを越えたと思えるのはある意味希望になりますが、まだまだ油断できる状況ではありません。ニューヨーク州では、現在の外出規制(NY PAUSE)が5月15日まで延長されることになり、必要不可欠でない(Non-essential)仕事の人は在宅勤務を行うこと、他者との距離を取ること等が引き続き必要になりました。さらには公共の場でマスク等を着用することが義務化されました。 […]