ニューヨーク在住の日本人が生活の中で体験したこと・感じたことを思いつくままに綴るブログです。

  • January 8, 2026

2025年の資産形成振り返り 〜 FIRE達成!?

明けましておめでとうございます! 2025年もあっという間に過ぎていきました...。皆さんにとってどのような年だったでしょうか?私にとっては大きな節目になるような一年でした。 年始の定例行事として、昨年の自身の資産形成を振り返っています。 私は主に株式投資で資産形成をしていますが、2025年は米国株式市場にとって激動の一年になりました。米トランプ政権の関税政策の影響で4月には株価が大幅下落しましたが、その後関税への懸念や米国経済への悲観論が後退して上昇基調に転じました。一年が終わってみれば、米国の主要株式インデックスは前年末比で大きく上昇しました。 株式市場は世界的にも好調で、日本の株式市場では10月の高市新首相の就任で株高が更に進み、2025年の日経平均株価の上昇率は米国株インデックスの上昇率を上回りました。 また、株式を超える価格上昇を見せたのが金に代表されるコモディティでした。一方、トランプ政権誕生で更なる上昇が期待された仮想通貨は、前年末比で下落するという結果になりました。 何かと慌ただしかった市場環境の中、私は株価の乱高下にヒヤヒヤしながらも、例年どおり貯蓄を投資に回し続けました。今年何か変わったことはやっていません。 そして、冒頭に「大きな節目」の年だったと書きましたが、私は遂に10月に会社を退職しました...!色々と考えた末の決断でしたが、前へ進むための一つの区切りになったと思います。とは言え、今後については具体的には何も決めていません。これで、過去のブログで毎年触れてきた「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」の達成となるのか...? という訳で、私自身の2025年の家計管理や資産形成について以下にまとめました。また、2025年における各市場の動向についても簡単に振り返りました。 1. 私の家計管理 ニューヨークは世界的に見ても最も物価が高い街のひとつと言われ、インフレが相変わらず進行しています。住民の生活が厳しくなっているという話もよく聞きます。 そんな中、11月に行われたニューヨーク市長選挙でゾーラン・マムダニ氏が新市長に選出されました。日本でも大きく報道されたようですが、マムダニ氏は「社会民主主義者」を自称し、インド系移民でイスラム教徒という異色のバックグラウンドを持ち、「Affordability(値ごろ感、暮らしやすさ)」をスローガンに市民の生活に直結した政策を掲げて選挙を戦いました。彼がアメリカ資本主義を象徴するニューヨークの市長に選出されたことは、世界に少なからず衝撃を与えました。 2026年1月1日に宣誓式が行われ、マムダニ市長による新市政が始まりました。彼の政策やそれを実現するための財源の主張(富裕層や大企業への課税強化)については問題点が指摘されていますが、私の周りには支持者も多く、私自身もこれから市政がどうなっていくか期待して見守りたいと思います。 話が逸れましたが...、私は例年と変わらず節約生活に励んできました。会社を辞める10月までは、経常的な支出を手取り収入の50%以下に抑えるようにしました。つまり、手取りの半分以上を貯蓄して投資に回しました。 退職が決まってからは、自由な時間が増えた分自炊を増やして食費を抑えるようにしています。私のそれ以外の支出の大半は固定費なので、食費が一番コントロールしやすい費目です。 一方、会社を辞めることで大幅に増えるのが医療保険料です。アメリカでは、会社を辞めてもしばらくの間同じ保険プランを継続利用できる制度(COBRAと呼ぶ)があるのですが、これまで会社が負担してくれていた保険料分も含め全額自己負担となるため、私の場合保険料が約3倍上がりました。負担額は辞めてみないと分からなかったので、想定外の支出増でした。 […]

  • December 27, 2025

ミュージカル「Ragtime(ラグタイム)」鑑賞

ミュージカル「ラグタイム」は、1975年に発表された同名小説をベースに制作され、まず1996年にカナダのトロントで初演、1998年にニューヨーク・ブロードウェイで初演されました。批評家からの評価は高く、当時のトニー賞を複数受賞し、以降も世界各地で公演が行われているようです。 ブロードウェイでも2025年10月より本作のリバイバル公演が始まりました。当初は2026年1月までの短期公演の予定だったそうですが、2026年6月まで延長されることが発表されました。 そもそもラグタイムとは、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカで流行した音楽ジャンルのことで、黒人音楽の影響を受けており、シンコペーション(リズムのずれ)を多用したメロディーが特徴とのことです。 このミュージカルも20世紀初頭のアメリカが舞台になっていて、人種差別に苦しむ黒人や厳しい生活を生き抜く移民の姿を通じてアメリカン・ドリームの光と影を描く作品となっています。 今回のリバイバル公演が始まる前、2024年にニューヨーク・シティ・センターという劇場で本作のオフ・ブロードウェイ公演が短期間行われていました。私は何となく興味を持ちながら結局観に行かなかったこともあり、今回のリバイバル公演は是非観てみたいと思っていました。 1. 基本情報 作品名:Ragtime(ラグタイム)作詞:Lynn Ahrens作曲:Stephen Flaherty脚本:Terrence McNally監督:Lear deBessonet劇場:Vivian Beaumont Theater (150 West 65th Street, New York, […]

  • December 11, 2025

ミュージカル「Buena Vista Social Club」鑑賞

「Buena Vista Social Club(ブエナビスタ・ソシアルクラブ)」は、キューバに実在したローカルバンドの歴史をライブ演奏と共に振り返るミュージカルです。 1990年代、キューバの老ミュージシャン達によるバンド「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」のアルバムが世界中でヒットし、ワールドツアーも行われました。アメリカではグラミー賞を受賞し、さらに同名のドキュメンタリー映画も制作されるなど、大旋風を巻き起こしました。映画をご覧になった方も結構多いのではないでしょうか。 本ミュージカルは、2023年にオフ・ブロードウェイの舞台で初演され、2025年3月にブロードウェイでの公演が始まりました。2025年の第78回トニー賞では最優秀作品賞を含む10部門でノミネートされ、主演女優賞など計5部門を受賞しました。 私は「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」という名前に聞き覚えはあったのですが、このバンドの音楽を聞いたことはなく、ドキュメンタリー映画を観たこともなく、そもそもラテン・ミュージック自体に明るくないので、あまり知識も先入観もなく鑑賞しました。 1. 基本情報 作品名:Buena Vista Social Club作詞・作曲:Various Artists脚本:Marco Ramirez監督:Saheem Ali劇場:Gerald Schoenfeld Theatre (236 West […]

  • November 8, 2025

ミュージカル「Maybe Happy Ending」鑑賞

「Maybe Happy Ending」は韓国発のオリジナルミュージカルで、2016年にソウルで初演され、韓国で数々の演劇賞を受賞しました。私は知らなかったのですが、日本でも2017年と2020年に上演されたのだそうです。 ニューヨーク・ブロードウェイでは、2024年10月からのプレビューを経て、翌11月より公演が始まりました。開始から徐々に評判が高まり、2025年の第78回トニー賞では、ミュージカル部門の最優秀作品賞、脚本賞、主演男優賞などを含む計6部門受賞という快挙を成し遂げました。 温かくも切ないラブストーリーとして良い評価を聞いていたので、当初から観に行きたいと思っていたのですが、トニー賞受賞の影響でしばらくチケットが取りにくくなっていました。最近ようやく人気も落ち着いてきたのか、割引チケットも手に入るようになり、今回鑑賞しました。 1. 基本情報 作品名:Maybe Happy Ending作曲:Will Aronson作詞:Hue Park脚本:Hue Park, Will Aronson監督:Michael Arden劇場:Belasco Theatre (111 West 44th […]

  • October 23, 2025

H-1Bビザの申請手数料が大幅引き上げに!

2025年9月19日、トランプ大統領はアメリカの就労ビザの一つである「H-1B」ビザの新たな申請に10万ドル(現在の為替レートで約1,500万円)の手数料を課す大統領令に署名しました。 H-1Bビザ申請に10万ドル手数料、トランプ氏が制度見直しの大統領令(ブルームバーグ) 高度な専門職向けのH-1Bビザは、アメリカで外国人が就労する際に取得するビザの一つです。大昔のことですが、私はまさにこのH1-Bビザを取得してアメリカで働き始めた身ですので、申請のために高額な手数料が課されるというニュースに衝撃を受けました。 ここでは、H-1Bビザの申請における変更点(手数料引き上げ)の概要、本変更の背景や影響について整理したいと思います。 ※ 本ブログの投稿時(2025年10月23日)以降に私が把握したルールを反映して、下記追記・修正しています。 ※ なお、私は移民法の専門家ではありませんので、実際の手続きの詳細については専門の移民弁護士等にご確認ください。 H1-Bビザの概要 H1-Bというのは、高度な専門知識や技能を持つ外国人労働者を一時的に雇用するための就労ビザです。1990年(父ブッシュ大統領の時代)に創設されたビザプログラムだそうで、意外に歴史の浅いビザなのだなと思いました。 「高度な専門職」が対象となりますが、具体的には学士号(Bachelar)以上の学位が必要となっており、取得した学位と従事する職務内容に直接的な関連性があることが求められます。職種としてはIT、金融、医療、研究、教育などの幅広い分野で利用されています。 雇用主のアメリカ企業がH-1B申請者のスポンサーになる必要があります。申請にかかる手数料は、2025年9月時点(上記大統領令が適用される以前)で抽選登録料と請願書申請料を合わせて約1,000ドルだったそうですが(さらに雇用主は移民弁護士に弁護士費用を払います)、今回の大統領令によって10万ドルという高額の手数料が追加で必要になります。 H-1Bビザの年間(10月1日〜翌9月30日の会計年度)の発給数には上限があり、一般枠(学士号以上)が65,000件、修士号以上向けの特別枠が20,000件で、合計85,000件となっています。申請者数がこの上限を超えた場合、抽選プロセスによって当選者が決まります。 ちなみに、この抽選は2008年度(2007年10月〜)に初めて実施されたそうです。ちょうど私が大学院を卒業して仕事を始めた年でした。アメリカで仕事さえ見つかれば何とかなるだろうと思い、就労ビザの制度について十分な知識がなかった私は、抽選結果次第でビザが取れないかもしれないことを知って驚きました。確か2007年4月1日までに抽選登録を行い(手続きをしたのは会社と弁護士事務所ですが)、それから結果が出るまでは気が気でなかった記憶があります。抽選に受かったことを知ったのは大学院を卒業した5月頃でした。その後申請が承認され、2007年10月1日からH-1Bによる就労が可能になりました。 外国人留学生が学校卒業後もアメリカで働きたい場合、大抵の場合OPT(Optional Practical Training)というものを申請・取得します。OPTとは、学生ビザ(F-1ビザ)を持つ留学生が卒業後にアメリカの企業で最大1年間(分野によっては最大3年間)働くことができる制度で、H-1Bと同様に雇用主がスポンサーになります。まずOPTによってアメリカの企業に就職し、H-1Bビザを取得できたらH-1Bのステータスに切り替えるというのが留学生の一般的な就労手続きの流れです。 もしH-1Bの抽選で選ばれなかった場合、OPTが終了次第アメリカで就労できなくなるため、他のビザの取得を検討するか、アメリカを出国するか等、次の手を考えなくてはいけません。 ちなみに、私自身も大学院卒業時にOPTを申請し、就職してからOPTをH-1Bビザに切り替えました。 H-1Bは一時的な就労ビザなので有効期間があり、初回が3年、更に3年の延長が可能で、合計6年間になります。ただし、永住権申請中などの場合には6年を超える延長が認められることもあります。 申請料変更の概要 今回発表された大統領令「Restriction […]

  • September 3, 2025

ミュージカル「The Great Gatsby」鑑賞

F・スコット・フィッツジェラルドが1925年に発表した小説「The Great Gatsby(邦題:華麗なるギャツビー)」は、狂騒の1920年代のアメリカを描いた名作として有名ですが、近年ミュージカル化されました。2023年にニュージャージーでプレミア公演が行われ、2024年4月にニューヨーク・ブロードウェイでの本公演が始まりました。 この小説は、1974年にロバート・レッドフォード主演、2013年にレオナルド・ディカプリオ主演により映画化されていて、それぞれ大ヒット作となっています。映画を観て知っている人も多いでしょうし、どちらの映画でも主人公ギャツビー役を当代きっての二枚目俳優(という言い方はもう古いのか?)が演じていて、そのイメージがかなり強いのではないかと思います。 これだけ有名な作品が最近までミュージカル化されていなかったというのも結構驚きですが、あの世界観がミュージカルでどのように表現されるのか?ギャツビーがどのように演じられるのか?...など、興味津々で観劇しました。 1. 基本情報 作品名:The Great Gatsby作曲:Jason Howland作詞:Nathan Tysen脚本:Kait Kerrigan監督:Marc Bruni劇場:Broadway Theatre (1681 Broadway, New York, NY)観劇日時:2025年8月30日 午後8:00〜10:30 […]

  • August 27, 2025

ミュージカル「The Outsiders(アウトサイダー)」鑑賞

「The Outsiders」は、2024年にニューヨーク・ブロードウェイで初演された比較的新しいミュージカルです。 原作は1967年にS・E・ヒントンにより発表された同名の小説で、1983年にはフランシス・コッポラ監督により映画化されています。映画には若き日の無名のトム・クルーズをはじめ当時の若手俳優が多数出演しており、80年代を代表する青春映画と言われているので、ご存じの方も多いかと思います。 ミュージカル版は、まず2023年にサンディエゴでプレミア公演が行われた後、2024年4月からブロードウェイでの本公演が始まりました。すぐに同年の第77回トニー賞に他部門ノミネートされ、作品賞・演出賞など4部門を見事受賞しました。 製作にあたっては女優アンジェリーナ・ジョリーがプロデューサーとして参加しており、トニー賞授賞式で作品賞を受賞した際、ステージ上にアンジェリーナの姿もありました。 私もずっと観たいとは思っていたものの、トニー賞受賞の影響もあってかしばらく人気もチケット代も非常に高く...、つい先延ばしにしていましたが、ようやく観に行きました。 話題の時期を逃してしまいましたが、感想などお伝えしたいと思います。 1. 基本情報 作品名:The Outsiders(アウトサイダー)作詞作曲:Jonathan Clay, Zach Chance and Justin Levine脚本:Adam Rapp and Justin […]

  • August 23, 2025

ミュージカル「Cabaret(キャバレー)」鑑賞

ミュージカル「キャバレー」は、1966年にニューヨーク・ブロードウェイの舞台で初演されて以降、世界各地で再演が繰り返されています。映画の方も有名で、1972年にボブ・フォッシー監督、ライザ・ミネリ主演で製作され、アカデミー賞では計8部門を受賞しました。 現在行われているリバイバル公演「Cabaret at the Kit Kat Club」は、まず2021年にロンドン・ウェストエンドで始まり、2024年4月からブロードウェイに移って来ました。同年の第77回トニー賞では、ミュージカル装置デザイン賞を受賞しています。 大昔、まだ学生の頃に私は映画「キャバレー」を見て衝撃を受けました。その記憶と期待を胸に本公演を観に行ったのですが、映画と舞台でかなり違う点があることを知りました。その詳細については、以下の感想で述べます。 1. 基本情報 作品名:Cabaret at the Kit Kat Club(キャバレー)作詞:Fred Ebb作曲:John Kander脚本:Joe Masteroff監督:Rebecca Frecknall劇場:August […]

  • August 5, 2025

バレエ「 ジゼル」「シルヴィア」など

メトロポリタン・オペラハウスでは、オペラシーズン終了後の6月〜7月にAmerican Ballet Theater (ABT)の公演が恒例となっています。今年私は「ジゼル」と「シルヴィア」を観に行きました。「ジゼル」は二度目の鑑賞、「シルヴィア」は初見でした。 また、ニューヨークを拠点にしている5つのバレエ団(ABTを含む)の合同による「BAAND Together Dance Festival」というダンス公演も観に行ったので、その感想も併せてここで紹介したいと思います。 「ジゼル」 1. 基本情報 作品名:Giselle(ジゼル)作曲: Adolphe Adam(アドルフ・アダン)振付:Jean Coralli & Jules Perrotバレエ団:American Ballet Theater観劇日時:2025年6月21日 午後2:00 […]

  • July 2, 2025

ミュージカル「GYPSY(ジプシー)」鑑賞

ミュージカル「GYPSY」は、ジプシー・ローズ・リーという実在したストリッパーの自伝をもとに制作されたミュージカルです。1959年にブロードウェイで初演され、それ以降各地で何度も再演されているようです。さらに、1962年には映画化もされています。 ニューヨーク・ブロードウェイでは、2024年12月にマジェスティック劇場で再演が始まりました。2025年の第78回トニー賞では、ミュージカル部門のリバイバル作品賞、主演女優賞、助演男優・女優賞などにノミネートされていましたが、残念ながら受賞は逃しました。 調べてみると、この「GYPSY」はなんと「the greatest American musical of all time…」とも呼ばれているそうです!そんなミュージカルを今まで観たこともないのにミュージカル好きを自称していた自分が恥ずかしくもありますが、どんな点が素晴らしいのかも含めて観る前から期待が高まりました。 ところで、本作とは全く関係ない話ですが、放浪の民を意味する「ジプシー」という言葉は差別的なニュアンスを含むということで近年使われなくなっており、「ロマ」と言い換えられるようになっています。先日、何気ない会話の中で誰かが「ジプシー」という言葉を使ったとき、他の人から注意されていました。その人に差別的な意図は全くなかったようですが...。日本の歌謡曲の中でもタイトルや歌詞に「ジプシー」という言葉が入っているものがたくさんありますが(明菜ちゃんのシングルとか)、それもいずれ歌いにくくなるのでしょうか。 本作に関しては、原作者の名前(芸名)がジプシーなので、変えようがないかと思います。 1. 基本情報 作品名:GYPSY(ジプシー)作詞:Stephan Sondheim作曲:Jule Styne脚本:Arthur Laurents監督:George C. Wolfe劇場:Majestic Theatre […]