コロナ、デモ、風と共に去リぬ...

6月も半ばになり、かなり蒸し暑い日々が続きました。夜もよく眠れないくらいで早くも夏バテ気味...


コロナの現状と活動再開

6 月13日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。

  • アメリカ合衆国:感染者  2,142,224、死者  117,527
  • ニューヨーク州:感染者     403,809、死者    30,874
  • ニューヨーク市:感染者     206,322、死者    22,076

(アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナが原因と確定された死者(Confirmed Deaths)と、コロナが原因と推定された死者(Probable Deaths)の合計。)

アメリカ全体では、新規感染者数が小幅ながら増加に転じているようです。各州の経済活動の再開が進んでいることが背景にあるようです。もう2週間くらい全米で続いているデモの影響も、そろそろ感染者数に反映されてくる頃かもしれません。

ニューヨーク州・市では、新規感染者数・死者数が低下している傾向が続いています。6月8日からは、予定どおりニューヨーク市で第1段階の業種の経済活動が再開されました。第1段階の対象は、「建設業,製造業,卸売業,一部の小売業,農業,林業,水産業」となります。

小売は、店頭での商品の引渡しなどに限られるそうです。さらに、抗議デモも続いているので、まだ多くの小売店は閉まったままのようです。通常生活の中では、今のところあまり大きな変化は感じません。

昨日、コロナによる急速な景気悪化を受けて、アメリカで一部の就労ビザ(H-1B、H-2B、L-1、J-1が対象とのこと)の発給を一時的に停止する大統領令が出されるかも、というニュースが入ってきました。私の会社では、日本人を含め多くの移民を雇用しているので、もし停止されるようなことがあれば、かなり影響を受けてしまいます。この夏〜秋に入ってくる予定の新入社員に影響がないことを祈ります。


黒人暴行死事件への抗議デモ

前回のブログに書いた、ミネソタ州ミネアポリスでの警官による黒人男性暴行死事件。この事件に対する抗議デモは、始まりから2週間以上経った今でも全米各地で続いています。アメリカだけでなく、イギリスなど世界各地でも拡大しているようですね。

ニューヨーク市でも、「Black Lives Matter」をかかげたデモや集会が、至る所で散発しています。当初に問題になった暴動や略奪は今は起きておらず、平和的に抗議が行われているようです。夜間の外出禁止も6月7日(第1段階の再開の前日)に解除されました。

このデモの最中にも、警官による暴力・殺害事件が発生していて、警察組織に対する批判が一層高まっています。ニューヨーク州でも問題解決に向けた取り組みが進んでいて、警察改革の法案が成立したようです。


風と共に去りぬ

ところで、この抗議デモを流れを受けて、アメリカの動画配信サービス(HBO Max)が名作映画「風と共に去りぬ(Gone With the Wind)」の配信を停止するというニュースが話題になりました。作品中に、当時(1860年代)のアメリカ社会での人種への偏見が描写されている(それが差別を助長する)から、ということのようです。

この措置ついては賛否があるようです。個人的には、「風と共に去りぬ」の舞台になっている南北戦争(American Civil War)当時の1860年代のアメリカ、また映画が製作・公開された1939年のアメリカの状況は今と全く違うはずなのに、今と同じ尺度で考えるのもおかしいし、当時実際にあったこと(黒人奴隷制度)に蓋をしても問題の解決にはならないように思います。

ただ、このご時世に人種差別問題はとても神経質に扱われていて、黒人の人達がこの映画を観てどのような思いを抱くかは計り知れないので、私のような者が勝手に考えを言いづらいところもあります。

この映画については個人的に思い入れがあるので、もう少し...