コロナ、活動再開、プライド…


6月も終わりに近づいています。夏も本番、暑い日が続いています。

コロナの現状

世界全体で見れば(地域の差はあれ)コロナ感染拡大は随分抑えられてきているようですが、アメリカでは最近また感染者が急増しているようです。

6 月28日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。

  • アメリカ合衆国:感染者  2,606,492、死者  128,201
  • ニューヨーク州:感染者     416,018、死者    31,452
  • ニューヨーク市:感染者     211,229、死者    22,441

(アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナが原因と確定された死者(Confirmed Deaths)と、コロナが原因と推定された死者(Probable Deaths)の合計。)

前回のブログが2週間前だったのですが、そのときの数値と比べると、アメリカ全体では感染者数が約23%、死者数が9%増加しています...

とりわけ、テキサス州、フロリダ州、アリゾナ州、カリフォルニア州など、比較的早く経済活動を再開させていた南西部の州で感染が再拡大し、一日の新規感染者数が過去最多を更新しているとのこと。感染者数については、検査件数が増えている要因もあると言う人もいますが、死者数が増加し続けているのは悲しい限りです。

一方、ニューヨークについては、感染者数・死者数共に2%〜3%程度の増加で、ロックダウン前のペースに戻っているようです。

クオモ州知事は、3月に非常事態宣言が出された頃から毎日定例会見を開いていましたが、コロナ感染の沈静化を受けて、6月19日に最後の定例会見を行いました。もちろん、「新型ウイルスはなくなった訳ではない」と言っていますが。


経済活動(フェーズ2)の再開

ニューヨーク市では、6月22日(月)から第2段階(Phase 2)の業種の経済活動が再開されました。

第2段階の対象業種は以下のとおりとなっています。

  • オフィスワーク
  • 店内での小売り
  • ヘアサロン、理髪店
  • レストラン店外での飲食(アウトドア)
  • 自動車販売、リース、営業
  • 商業ビルの運営
  • 不動産業、賃貸、清掃

第1段階に比べると、一般市民にとって影響のある業種が多く、ようやく元の生活に戻りつつあるなぁ、と感じさせてくれます。

これまでのロックダウンで髪が伸びきっていた人達が、ヘアサロンや理髪店に駆けつけているようで、Facebookでは久々に髪を切ってスッキリした人達の投稿がたくさんありました(笑)。私も、来週ヘアカットの予約を入れました。お店はどんな感じになっているかな?

いくつかのレストランでは、お店の外いっぱいにテーブルを出して、お客さんに食事を提供し始めまています。中には、車道にはみ出してテーブルを出していたり、客同士の距離が近かったり、これはどうなのか?と思う店もありますが...

オフィスへの通勤を一部再開させた会社もあります。ただ、入り口での検温、社内でのマスク着用、社員間の距離をとる等、それぞれに色々コロナ対策をとっているようです。ちなみに、私のオフィスの再開はまだまだ先になりそうです。

活動再開がコロナ感染にどう影響するか、これからも注意深く見ていかなければならないと思います。フロリダ州やテキサス州では、ここに来て感染者が急増したために、再び経済活動の制限が始まっているとのこと...ニューヨークではもう後戻りしたくないですね。

LGBTプライド

さて、6月はLGBT Pride Month。LGBTの最大のお祭りとして、毎年6月最後の日曜にLGBTプライド・マーチ(パレード)が開催されていましたが、今年はコロナのために残念ながら中止となってしまいました。

そもそも、このプライド・マーチは、1969年6月28日にニューヨークのゲイバーStonewall Inn(ストーンウォール・イン)で起こった暴動に端を発しています。その頃ゲイバーでは警察が定期的に踏み込み捜査を行っていたのようなのですが、当日は警察に対して店内の客やバーの周囲の人達が立ち向かい、大きな暴動に発展しました。(詳しくは、Wikipediaなどの詳細で...)

この事件が、LGBTの権利改善を求める社会運動の大きな契機となり、翌年の暴動1周年記念にデモが開催され、これがプライド・マーチの始まりとされています。

去年(2019年)の6月はStonewall Innの事件から50周年記念だったので、ニューヨークではWorld Prideが開催され、マーチも例年以上に多くの団体が参加し、長く盛り上がりました。

全米では2015年6月に同性婚が合法化され、LGBTを取り巻く状況も大きく改善されてきたように思いますが、このような変化の背景には、多くの先人が犠牲となり声を上げてきた歴史があります。こちらの人達が政治的な運動や発言に積極的なのも、自ら行動し発言することで世の中をより良く変えていかなけれなばらない(自分が動かなければ何も変わらない)、という自負があるからだろうと思います。

今年のマーチは中止になりましたが、ここ最近の「Black Lives Matter」の抗議デモとも相俟って、マイノリティの権利を主張する抗議デモやオンラインの集会は開催されているようです。

今月は、街もレインボーカラーに染まっています。