「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」の公演鑑賞


お友達のご招待で「トロカデロ・デ・モンテカルロ」というバレエ団の公演を観に行きました。

男性のバレエダンサーのみで構成され、チュチュを着て女性のパートも踊るというコメディ・バレエ団です。本拠地はニューヨークのようですが、世界中で公演を行っているとのこと。私は今回が初鑑賞でした。

思い返せば、まだ日本に住んでいたとき、外国人の大きな男性が女装して面白おかしくバレエを踊る公演のテレビコマーシャルを観た記憶があります。それが同じバレエ団だとすると、かなり古い歴史があるのでしょう。


1. 基本情報

バレエ団:Les Ballets Trockadero de Monte Carlo

劇場:Joyce Theater (175 8th Ave, New York, NY)

観劇日時:12月16日(木)午後8時


本公演が行われたJoyce Theaterはマンハッタンのチェルシーというエリアにあり、主にダンスの公演が行われる中規模の劇場(500席くらい)です。どの席からも舞台がよく見えそうでした。以前私はここのすぐ近くに住んでいて、よく前を通っていたのですが、今回初めて中に入りました。


2. あらすじ

特にありません。多分(笑)。

「白鳥の湖」のような有名なバレエをパロディ化して、笑いをいっぱい交えながら(一人だけみんなと反対方向に進んで慌てて戻るとか、途中でズッコケるとか)踊ります。


3. 感想

バレエというと高尚なイメージを持つ人は多いでしょうが、このバレエ団のショーは肩肘張らず気軽に楽しめます。

実際、ショーを通して観客はゲラゲラ笑っていました。子供にもウケそうなシンプルな笑いです。女装した男性ダンサーがふざけて踊る様子は、(この比較が適切かは分かりませんが)ゲイバーのドラッグショーなどに通じるものを感じました。

それでも、ダンサー達のバレエの技術はしっかりしたものです。ちゃんとした踊りの中に笑いを交えていくところが、このバレエ団の大きな魅力になっています。


今回、個人的に特に印象に残ったところがありました。背の低い男性ダンサーが、背の高い女性役(をした男)のダンサー二人をそれぞれよっこいしょと持ち上げ、最後にその男性ダンサーが逆に女性役の二人に持ち上げられるという、男女の役割が入れ替わるようなシーンです。

私自身の身長が低いので、その背の低いダンサーに感情移入しながら(笑)色々と想像してみました。基本的に、バレエでは男性ダンサーは女性ダンサーを持ち上げたり支えたりする役割があるので、当然のごとく男性は女性より身長が高く力強いことが求められると思います。そういった世界で、身長の低い男性ダンサーが仕事を得るのはきっと難しいでしょう。でも、その背の低いダンサーがこのバレエ団に出会い、まさに自分の身長を生かしてスポットライトを浴びる機会を得たかと思うと、まるで自分のことのように嬉しい気持ちになりました。

背が低かろうが高かろうが踊りたい。男に生まれても(ゲイでもそうでなくても)、女性役のパートを煌びやかな衣装を着て踊りたい。そういうダンサー達の、普通のバレエカンパニーでは実現できないであろう望みを、このバレエ団で叶えることができる。そんなことを考えた公演でした。(ダンサー達が実際にどのような思いでこのバレエ団に入ったかは分かりませんが。)


本格的・伝統的なバレエを鑑賞したいのであれば、以前のブログで紹介したABTなどの公演を観に行くのがいいと思いますが、難しいことを考えず、ただ楽しくバレエを観たいなら、トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団の公演も良い選択肢だと思います。