- August 17, 2020
コロナ禍での家計管理と資産形成 Part 2
前回は貯蓄のポイントなどについて書きましたが、今回は貯まったお金をどうやって増やしていけるかについて触れたいと思います。 前回、以下の式を紹介しました。 収入 − 支出 = 貯蓄 (もしくは、収入 − 貯蓄 = 支出) これを少し進化させて、資産形成の公式は以下のとおりです。 資産形成 =(収入 − 支出)+(資産 × 運用利回り) 私が「お金に働いてもらう」という言葉を最初に知ったのは、ロバート・キヨサキ氏著のベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」からでしたが、今はどこかしこでこの言葉が使われていますね。お金を自分 の懐から取っていく「負債」ではなく、お金を増やしてくれる「資産」を買えということです。 では、どのような資産を買えば良いのでしょうか・・・? 株式への投資 資産形成のための投資を考えるとき、まず思いつくのは株式投資だと思います。 私達は、会社の「株」を買うことで会社の所有者の一人になることができ、その利益から配当金を受け取る権利をもらえます。株式市場に上場されている会社の株は、誰でも自由に売買することができます。 ある会社の株に投資するということは、その会社の将来に自分のお金を託すということでもあり、なかなかリスクを伴う行為です。その会社に将来性があるか、投資に値するかを判断するために、過去の業績や未来の予測について色々調べるのは骨の折れる作業であり、個人で分かる情報の範囲も限られます。誰もが知っている大きな株式会社(世界的にはアップルやアマゾン等)の株であっても、市場全体の動きや会社固有の事情によって株価は大きく変動します。株式投資を始めたばかりのような人は、毎日の株価の値動きに翻弄され、不安になったり合理的でない売買をしてしまいがちです。 特にこの2020年は、新型コロナウィルスの感染拡大のために、2月後半から3月にかけて株式市場全体が暴落しました。多くの国の証券取引所にはサーキットブレーカー制度があり、一定の基準を超えて株価が大幅に変動した場合取引が一時的に停止されることになっているのですが、この時期にはニューヨーク証券取引所などでサーキットブレーカーが何度も発動されました。 株式市場は4月以降に急回復しました。以下のグラフは、アメリカ株式市場の代表的な指数(インデックスと言う)、Dow Jones、S&P 500、Nasdaqの2020年の推移を示しています。Dow Jonesは、アメリカの代表的な30企業の株価を元に計算され、「NYダウ平均株価」としてニュースでも取り上げられていますが、今アメリカ市場全体の動きを示す指標として最も参照されているのはS&P 500の方でしょう。S&P 500はアメリカの株式市場に上場している代表的な500銘柄で構成されています。また、Nasdaq総合指数はハイテクやネット関連の上場企業の株価指数です。 (Source: […]