ニューヨーク在住の日本人が生活の中で体験したこと・感じたことを思いつくままに綴るブログです。

  • June 4, 2026

ミュージカル「CATS: The Jellicle Ball」鑑賞

「CATS(キャッツ)」と言えば、数あるミュージカルの中でも特に人気が高い作品のひとつですが、今回新しく生まれ変わってブロードウェイに戻って来ました。アンドリュー・ロイド・ウェバー作による音楽自体は変わらないものの、ニューヨークのクィア(LGBTQ+)の間で発展したボールルーム・カルチャーにインスパイアされ、設定や演出が大胆に描き直されました。 「CATS: The Jellicle Ball」は、当初2024年夏にオフ・ブロードウェイで公演が行われていたのですが、大変な好評を得てオン・ブロードウェイに移りました。2026年3月からのプレビュー公演を経て、4月7日に本公演が始まりました。開始からまだ日が浅いものの、5月5日に発表されたトニー賞ノミネーションでは、本作が最優秀リバイバル賞を含む9部門にノミネートされ、6月7日のトニー賞授賞式に向けて受賞への期待も盛り上がっています。 私事ですが、生まれて初めて劇場へ観に行ったミュージカルが劇団四季の「キャッツ」でした。そのときは、こんな夢のような世界があるのか〜と放心状態で感動したのを覚えています。初めてニューヨークに旅行した際にも、ブロードウェイで「キャッツ」を観ました。 自分がミュージカル好きになった原点とも言える「キャッツ」のリバイバル。周囲の評判がとても良いので、どんな感じの舞台になっているのか...期待を胸に劇場に向かいました。 1. 基本情報 作品名:CATS: The Jellicle Ball(キャッツ:ジェリクルボール)作曲:Andrew Lloyd Webber原作・作詞: T. S. Eliot監督:Zhailon Levingston & Bill Rauch劇場:Broadhurst Theatre […]

  • May 13, 2026

ミュージカル「Gotta Dance!」鑑賞

   オフ・ブロードウェイ(Off-Broadway)のミュージカル「Gotta Dance!」を観ました。 ちなみに、オフ・ブロードウェイとはニューヨークの比較的小規模な劇場(100〜499席)で上演される演劇やミュージカルのことを指します。500席以上の劇場での公演はオン・ブロードウェイ(On-Broadway)と呼ばれます。 「Gotta Dance!」は、過去の名作ミュージカル(ブロードウェイや映画)からの様々なダンスシーンをオムニバス形式で披露するショーになっています。2026年3月から公演が始まっています。 私は色々なショーを観るようにしていますが、最近は特にダンスパフォーマンスが大好きで、ブログでは紹介していませんが、バレエやモダン・コンテンポラリー系のダンスもよく観に行っています。このショーについてもコマーシャルを見たときから興味を持っていました。 1. 基本情報 作品名:Gotta Dance!監督:Nikki Feirt Atkins & Randy Skinner劇場:Stage 42 (422 West 42nd […]

  • May 3, 2026

ミュージカル「Beaches」鑑賞

ミュージカル「Beaches」は、1985 年に発表された同名小説に基づいて制作されました。 小説は1988年にベット・ミドラー主演で映画化されていて(日本では「フォーエバー・フレンズ」という邦題で公開)、ベット自身が歌った主題歌「Wind Beneath My Wings」は大ヒットし、グラミー賞を受賞しています。 映画の邦題が表しているとおり、2人の女性の生涯に渡る友情を描いた内容になっています。 ミュージカル版は、2014年にヴァージニア州アーリントンで初演された後、2024年に改訂バージョンがカナダのカルガリーで公演されたようです。ニューヨーク・ブロードウェイでは2026年3月にプレビュー公演が始まり、4月22日から本公演が始まっています。 私は幸運にも知り合いのつてでプレビューを観に行くことができました。映画は観たことがないので、お話の事前知識もないまま観劇しました。 1. 基本情報 作品名:Beaches作詞:Iris R. Dart作曲:Mike Stoller脚本:Iris R. Dart & Thom Thomas監督:Lonny […]

  • March 24, 2026

ミュージカル「Two Strangers」鑑賞

「Two Strangers (Carry a Cake Across New York)」は、イギリス発の新しいオリジナルミュージカルで、2024年4月にロンドン・ウェストエンドで初演されました。ニューヨーク・ブロードウェイでは、2025年11月から公演が始まっています。 ニューヨークを舞台に若い男女二人の触れ合いを描いた小規模なロマンティック・コメディ・ミュージカルです。ステージ上には本当に二人しか出てきません。 ニューヨークを舞台とする本作がイギリスで制作されたというのも興味深いです。 私が最近ここで紹介したミュージカル「ラグタイム」や「チェス」と比べるとまだ歴史も浅く、こぢんまりという表現が合いそうな作品ですが、果たしてどんなもんかと思いながら観劇しました。 1. 基本情報 作品名:Two Strangers (Carry a Cake Across New […]

  • February 24, 2026

ミュージカル「CHESS(チェス)」鑑賞

ミュージカル「チェス」は、ティム・ライス(作詞)と、スウェーデンのポップグループABBA のベニー・アンダーソン&ビョルン・ウルヴァース(作曲)による共作です。舞台化に先駆けて、1984年に本作のコンセプトアルバムが発売され、「One Night in Bangkok」などが米英でヒットしました。 舞台の方は1986年にロンドン・ウェストエンドで初演され、3年間のロングランを記録しました。1988年にはニューヨーク・ブロードウェイで 脚本を改訂して上演されましたが、わずか数ヶ月で閉幕しました。以降2025年までブロードウェイでは正式に再演されませんでした。 なお、日本でも過去に本作の公演が行われたようです。 2025年10月、ブロードウェイで本作のリバイバル公演(プレビュー)が始まりました。この再演ではエミー賞作家ダニー・ストロングが脚本を刷新し、トニー賞演出家のマイケル・メイヤーが新たな視点で演出を手がけました。以降は当初の予定を延長して上演が続いており、主要な登場人物を演じる豪華キャストも話題になっています。 私はこのミュージカルについて知識が全くなく、「One Night in Bangkok」のサビを聞いて「昔どこかで聞いたことあるかも...」思う程度でしたが、公演が始まった頃から街中のビルボードやYoutubeのコマーシャル等で「チェス」の宣伝を頻繁に見かけるようになり、観てみようと思いました。 また、主演の一人アーロン・トヴェイトは映画「レ・ミゼラブル」にアンジョルラス役で出演したことで有名ですし、他にも様々なステージで彼が歌う動画をYoutubeで見たことがあったので、彼のパフォーマンスを生で観るのも楽しみのひとつでした。 1. 基本情報 作品名:CHESS作詞:Tim Rice, Björn Ulvaeus作曲:Benny Andersson, Björn […]

  • January 20, 2026

FIREへの道のり in ニューヨーク

前回の資産形成振り返りブログでも書いたとおり、昨年10月に長年働いた会社を退職しました。ちょうど齢50にしての決断でした。 今後については考え中で、リタイア生活を始めます!とは言えないのですが、FIRE(Financial Independence, Retire Early)のために必要な金融資産額には到達したと判断しました。そこで、FIREを目指してきたこれまでの道のりを振り返り、自分なりの反省点、また今後のことについて書きたいと思います。 FIREに向けた資産形成 「FIRE」という言葉を初めて聞いたのは2018年頃でした。会社の同僚と話をしている中で、早期に経済的自立の達成を目指すFIREという生き方を知り、昔から何となく「いつか不労所得で生きていけるようになればいいな〜」と夢見ていたことを思い出しました。 それまでにも株式投資はやっていたのですが、その時々で得た情報や適当な気分で売買をしている感じだったので、もっと計画性を持って投資を仕組み化していこうと決めました。まずは米国株インデックス(いわゆるS&P500)のETFの定期的な購入(ほぼ積み立て)を進めました。しばらくして、不労所得を積み上げたい思いから高配当・連続増配株・ETFや債券への投資にも徐々に比重を置いていきました。(この点は、今になって正しかったのか?と考えます。) 同時に、仮想通貨への投資も始めました。仮想通貨は投資より投機といった面もあり、長期的にどうなるかは分かりませんが、少なくとも現時点では全ての資産クラスの中で最も高いリターンを出しています。 家計の見直しも行い、自分がお金を使いたいもの(旅行、娯楽等)とそうでもないもの(食事、服等)で出費にメリハリを付けるようにしました。FIREの肝とも言える貯蓄率(= 貯蓄額/手取り収入)は、2018年以降40〜45%辺りを目処にしていましたが、2020年に新型コロナ感染拡大であらゆる社会経済活動が停止してしまい嫌でも出費が減ったので、結果的に貯蓄率を50%以上にする癖がつきました。これはFIREの目標額達成を早めるのに役立ちました。 振り返って思うのは、やはり計画と継続が一番大事だったということです。自分が投資したものが、自分の期待どおり、あるいは専門家の予測どおりのリターンを上げることはほとんどありません。それでも、相場環境が良い年であれ悪い年であれ、自分の方針がブレないよう投資を継続したことが目標達成に繋がったのだと考えています。 4%ルール vs 4.7%ルール 前回のブログでも触れたことですが、FIRE達成に必要な目標額を設定する上で「4%ルール」が広く知られています。具体的には、退職資産の4%を取り崩すことによって一年の支出額を賄えること、つまり年間支出額の25倍(= 100% / 4%)となる資産額を築くことが必要と言われています。 4%ルールは、1994年にファイナンシャル・アドバイザーのWilliam […]

  • January 8, 2026

2025年の資産形成振り返り 〜 FIRE達成!?

明けましておめでとうございます! 2025年もあっという間に過ぎていきました...。皆さんにとってどのような年だったでしょうか?私にとっては大きな節目になるような一年でした。 年始の定例行事として、昨年の自身の資産形成を振り返っています。 私は主に株式投資で資産形成をしていますが、2025年は米国株式市場にとって激動の一年になりました。米トランプ政権の関税政策の影響で4月には株価が大幅下落しましたが、その後関税への懸念や米国経済への悲観論が後退して上昇基調に転じました。一年が終わってみれば、米国の主要株式インデックスは前年末比で大きく上昇しました。 株式市場は世界的にも好調で、日本の株式市場では10月の高市新首相の就任で株高が更に進み、2025年の日経平均株価の上昇率は米国株インデックスの上昇率を上回りました。 また、株式を超える価格上昇を見せたのが金に代表されるコモディティでした。一方、トランプ政権誕生で更なる上昇が期待された仮想通貨は、前年末比で下落するという結果になりました。 何かと慌ただしかった市場環境の中、私は株価の乱高下にヒヤヒヤしながらも、例年どおり貯蓄を投資に回し続けました。今年何か変わったことはやっていません。 そして、冒頭に「大きな節目」の年だったと書きましたが、私は遂に10月に会社を退職しました...!色々と考えた末の決断でしたが、前へ進むための一つの区切りになったと思います。とは言え、今後については具体的には何も決めていません。これで、過去のブログで毎年触れてきた「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」の達成となるのか...? という訳で、私自身の2025年の家計管理や資産形成について以下にまとめました。また、2025年における各市場の動向についても簡単に振り返りました。 1. 私の家計管理 ニューヨークは世界的に見ても最も物価が高い街のひとつと言われ、インフレが相変わらず進行しています。住民の生活が厳しくなっているという話もよく聞きます。 そんな中、11月に行われたニューヨーク市長選挙でゾーラン・マムダニ氏が新市長に選出されました。日本でも大きく報道されたようですが、マムダニ氏は「社会民主主義者」を自称し、インド系移民でイスラム教徒という異色のバックグラウンドを持ち、「Affordability(値ごろ感、暮らしやすさ)」をスローガンに市民の生活に直結した政策を掲げて選挙を戦いました。彼がアメリカ資本主義を象徴するニューヨークの市長に選出されたことは、世界に少なからず衝撃を与えました。 2026年1月1日に宣誓式が行われ、マムダニ市長による新市政が始まりました。彼の政策やそれを実現するための財源の主張(富裕層や大企業への課税強化)については問題点が指摘されていますが、私の周りには支持者も多く、私自身もこれから市政がどうなっていくか期待して見守りたいと思います。 話が逸れましたが...、私は例年と変わらず節約生活に励んできました。会社を辞める10月までは、経常的な支出を手取り収入の50%以下に抑えるようにしました。つまり、手取りの半分以上を貯蓄して投資に回しました。 退職が決まってからは、自由な時間が増えた分自炊を増やして食費を抑えるようにしています。私のそれ以外の支出の大半は固定費なので、食費が一番コントロールしやすい費目です。 一方、会社を辞めることで大幅に増えるのが医療保険料です。アメリカでは、会社を辞めてもしばらくの間同じ保険プランを継続利用できる制度(COBRAと呼ぶ)があるのですが、これまで会社が負担してくれていた保険料分も含め全額自己負担となるため、私の場合保険料が約3倍上がりました。負担額は辞めてみないと分からなかったので、想定外の支出増でした。 […]

  • December 27, 2025

ミュージカル「Ragtime(ラグタイム)」鑑賞

ミュージカル「ラグタイム」は、1975年に発表された同名小説をベースに制作され、まず1996年にカナダのトロントで初演、1998年にニューヨーク・ブロードウェイで初演されました。批評家からの評価は高く、当時のトニー賞を複数受賞し、以降も世界各地で公演が行われているようです。 ブロードウェイでも2025年10月より本作のリバイバル公演が始まりました。当初は2026年1月までの短期公演の予定だったそうですが、2026年6月まで延長されることが発表されました。 そもそもラグタイムとは、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカで流行した音楽ジャンルのことで、黒人音楽の影響を受けており、シンコペーション(リズムのずれ)を多用したメロディーが特徴とのことです。 このミュージカルも20世紀初頭のアメリカが舞台になっていて、人種差別に苦しむ黒人や厳しい生活を生き抜く移民の姿を通じてアメリカン・ドリームの光と影を描く作品となっています。 今回のリバイバル公演が始まる前、2024年にニューヨーク・シティ・センターという劇場で本作のオフ・ブロードウェイ公演が短期間行われていました。私は何となく興味を持ちながら結局観に行かなかったこともあり、今回のリバイバル公演は是非観てみたいと思っていました。 1. 基本情報 作品名:Ragtime(ラグタイム)作詞:Lynn Ahrens作曲:Stephen Flaherty脚本:Terrence McNally監督:Lear deBessonet劇場:Vivian Beaumont Theater (150 West 65th Street, New York, […]

  • December 11, 2025

ミュージカル「Buena Vista Social Club」鑑賞

「Buena Vista Social Club(ブエナビスタ・ソシアルクラブ)」は、キューバに実在したローカルバンドの歴史をライブ演奏と共に振り返るミュージカルです。 1990年代、キューバの老ミュージシャン達によるバンド「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」のアルバムが世界中でヒットし、ワールドツアーも行われました。アメリカではグラミー賞を受賞し、さらに同名のドキュメンタリー映画も制作されるなど、大旋風を巻き起こしました。映画をご覧になった方も結構多いのではないでしょうか。 本ミュージカルは、2023年にオフ・ブロードウェイの舞台で初演され、2025年3月にブロードウェイでの公演が始まりました。2025年の第78回トニー賞では最優秀作品賞を含む10部門でノミネートされ、主演女優賞など計5部門を受賞しました。 私は「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」という名前に聞き覚えはあったのですが、このバンドの音楽を聞いたことはなく、ドキュメンタリー映画を観たこともなく、そもそもラテン・ミュージック自体に明るくないので、あまり知識も先入観もなく鑑賞しました。 1. 基本情報 作品名:Buena Vista Social Club作詞・作曲:Various Artists脚本:Marco Ramirez監督:Saheem Ali劇場:Gerald Schoenfeld Theatre (236 West […]

  • November 8, 2025

ミュージカル「Maybe Happy Ending」鑑賞

「Maybe Happy Ending」は韓国発のオリジナルミュージカルで、2016年にソウルで初演され、韓国で数々の演劇賞を受賞しました。私は知らなかったのですが、日本でも2017年と2020年に上演されたのだそうです。 ニューヨーク・ブロードウェイでは、2024年10月からのプレビューを経て、翌11月より公演が始まりました。開始から徐々に評判が高まり、2025年の第78回トニー賞では、ミュージカル部門の最優秀作品賞、脚本賞、主演男優賞などを含む計6部門受賞という快挙を成し遂げました。 温かくも切ないラブストーリーとして良い評価を聞いていたので、当初から観に行きたいと思っていたのですが、トニー賞受賞の影響でしばらくチケットが取りにくくなっていました。最近ようやく人気も落ち着いてきたのか、割引チケットも手に入るようになり、今回鑑賞しました。 1. 基本情報 作品名:Maybe Happy Ending作曲:Will Aronson作詞:Hue Park脚本:Hue Park, Will Aronson監督:Michael Arden劇場:Belasco Theatre (111 West 44th […]