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  • May 26, 2023

資産形成 〜 2022年振り返りと2023年途中経過

年始の恒例行事として、私は前年の資産形成を振り返る作業をしています。 2023年も既に5月に入り、非常に今更ではありますが...2022年の状況を振り返りたいと思います。また、2023年の現時点(5月26日)までの途中経過についても少し触れます。 家計(貯蓄) 2022年にはコロナ禍も落ち着き、社会・経済活動の再開が一段と進みました。 生活の正常化に伴って何かと外出が増え、また昨今の急激なインフレもあり、私の食費(交際費含む)は前年より大きく増加しました。インフレの影響で、住居費(アパート維持費)、通信費といった固定費も増えました。また、コロナ禍になって以降初めて海外旅行や日本帰国をしたので、旅費もかかりました。 そういう訳で、家計の面では前年より貯蓄率が下がったものの、その分生活に刺激や潤いが戻ってきたことを実感しています。同じように感じている方も多いのではないでしょうか。いつまでもお金を使わず、ただジッとしている訳にはいかないですからね。 また、コロナ禍を経験してから、自分にとって価値のあるもの、幸福感を増してくれるものにお金を使いたい気持ちが以前より強くなった気がします。 株式投資 世界の経済や市場動向をチェックしている人はご存知でしょうが、とにかく2022年はひでぇ年でした(苦笑)。コロナ感染拡大が始まって以降、各国が金融緩和策を進めていた2021年まで株式インデックスはほぼ右肩上がりだったのですが、2022年は一転して下降トレンドになりました。 以下のグラフは、2022年のアメリカの主要株式インデックスの変動を示しています。 (Source: Yahoo! Finance) グラフの水色がDow Jones、青がS&P 500、紫がNasdaqになりますが、これを見ても分かるように、全てのインデックスが一様に下降していた訳ではありません。主にハイテク系の銘柄で構成されるNasdaqの下げが著しく、年間の下落率は約33%でした。一方、長期的な成長実績がある優良企業で構成されるDow Jonesはそれ程下げていません。 2022年にアメリカの株式市場が軟調だった要因は、なんと言っても高インフレを抑えるために連邦準備銀行(FRB)が政策金利の利上げを継続してきたことです。(金利が上がると借金しづらくなり、企業や家計が投資・消費を抑える。→ 経済活動が停滞する。 → 物価のインフレが抑制される。) […]

  • January 17, 2022

資産形成 〜 2021年振り返り

今週末(1月15日〜)のニューヨークは極寒で、最低気温が摂氏マイナス10度を下回りました...。雪も降っています。 さて、私の年始の恒例行事になっているのですが、昨年(2021年)一年間の自分の財務諸表のようなものを作成し、家計や資産形成の状況を振り返ってみました。具体的には、一年間の収入・支出・貯蓄・資産運用益(Income Statement)や、年末時点の純資産額(Balance Sheet)をまとめました。 ちょうど一年前にも、「資産形成〜2020年振り返り&FIREへの道」で同じ作業について書きました。これをブログで公開する目的は何なの?と言われそうですが(苦笑)、コロナ禍で先行きの不安が募る中、資産形成は私が特に真剣に取り組んでいることのひとつであり、もし自分が誰かのお役に立てるような情報を共有・発信できるとすれば、こういう内容ではないかな?と思ったからです。 また、FIRE(Financial Independence Retire Early)を目標にしているので、それまでの過程を記しておくことで、自分用の記録としてだけではなく、同じ目標を持つ方々にとっても参考になればいいなと思っています。有名な投資系のブロガーやYouTuberのように具体的な資産額を公表している訳ではないので、どこまで参考になるかは謎ですが...。その辺(公表度合い)も追々考えていきたいです。 家計(貯蓄) 2021年にはアメリカで経済活動の再開が本格化し、私の生活も通常モードに戻り始めたので、その分支出は2020年より増えました。 外食する機会も増え、食費(交際費を含む)は2020年より増えましたが、コロナ前と比べるとまだ低い水準です。その他の生活費では、通信(ネットやスマホ)費やジム会費などがインフレの影響を受けて上がりました。 また、久々にアメリカ国内を旅行したので、旅費にも若干費やしました。海外旅行には行きませんでしたが、今年こそ遠くへ旅したいものです。 一方、収入面では、2020年に会社の業績不振でボーナスも出なかった反動か、2021年には幸いなことに給与が増え、ボーナスも復活しました。 結果として、2021年を通じて貯蓄(=収入−支出)は順調に増えました。私の年間の貯蓄率(=貯蓄額/可処分所得)は約55%でした。私は、ニューヨークにせっか住んでいるのに何やってるの〜?と言われるくらい、慎ましやかな生活をしています...。 そして、貯蓄した分の約75%を投資に回しました。日本と同じく、アメリカでも銀行の預金金利はほぼゼロなので、もっと投資に回しても良かったように思います。投資に関しては以下で詳しく書いています。 コロナ禍が続く中、失業や収入減で家計が苦しい状態の人も多いでしょう。物価のインフレも家計にとっては悪影響です。その一方、アメリカ国内では物価と共に賃金も上昇傾向なので、家計の面で良い年だったという人も結構いるのではないかと感じています。 株式投資 2021年のアメリカの株式市場は、前年からの勢いを持続し全般的には上昇基調でした。以下は、アメリカの主要株式インデックスの一年間の変動を示すグラフです。 グラフの青がS&P […]

  • October 30, 2019

FIRE 〜 経済的自由を求めて

皆さんは「FIRE ムーブメント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、経済的自立・早期退職の実現を目指すムーブメントが、欧米のミレニアル世代(1981年〜1996年生まれ)を中心に広がっているようです。 詳細を紹介しているサイトは色々とありますが、Wikipediaによれば、 FIREの目的は、生涯の支出を賄うのに十分な不労所得を得ること。 FIREを達成するための方法は、収入増や支出減を模索しながら、意図的に貯蓄率を最大化すること。(手取り収入の50%以上とか!) FIREムーブメントの支持者は、退職後の資産の取り崩しに関して「4%ルール」を提案しており、推定年間生活費の少なくとも25倍の貯蓄目標を設定している。(取り崩すというより、4%の運用利回りで元本を崩さずに生活していく、という目標のようですが。) 経済的独立を達成すると、労働所得は付属的となり、標準的な定年よりも数十年早く退職が可能になる。 とにかく、若いときにがむしゃらに働き、できる限り節約して貯蓄を増やし、さっさとリタイアして経済的に自由になろう!ということです。必ずしも、リタイア後の贅沢で悠々自適な暮らしを目指すものではないようです。 2011年に始まった「Mr. Money Mustache」というブログが、FIREムーブメントを広める大きなきっかけになったとのこと。結構前から始まっていたんですね。 かなりの収入がある人じゃないと、FIREを目指すのは難しそうに思えます。実際、貯蓄が可能なレベルの収入は求められるでしょう。ですが、各人の性格(リスク許容度)、生活スタイル、住む場所、家族構成などによって、必要となる貯蓄額は大きく変わってきます。 日本社会に長く根付いてきた年功序列・終身雇用への信仰も、もはや過去のものになりつつあります。最近では、多くの大企業が人員削減のために早期退職者を募集しています。アメリカでは、そもそも年功序列・終身雇用という考え方が一般的でなく、転職や解雇はいたって普通に行われています。 将来の安定した雇用も賃金の上昇も期待できない、不安定・不透明な世の中に、各個人がどう対応していけばいいか。それなら、若いうちに貯められるだけ貯めて、雇用先に振り回されない経済的自由をできるだけ早く獲得しよう!という考えは至極真っ当に思えます。 一方、人間の寿命が延びていく中で、定年退職の年齢が60歳、65歳、70歳とどんどん引き上げられ、長く働き続ける(老後を短くする)ことで老後の生活資金を準備・確保しなければならないとも言われます。そのためには、時代の変化に対応できるよう常に新しいスキルを身に付けていく必要がある、と。このような生き方は、FIREムーブメントとは相反するように聞こえますね。 ただ、FIREは必ずしも完全なリタイア生活を目指すものではなく、お金のために働く必要がなくなっても、好きな仕事はもちろんやっていい訳です。働き続ける生き方だって、延々と同じ会社にしがみつく・嫌々同じ仕事をやり続けるとかではなく(そんなのは無理でしょう)、自分がやりたいと思える仕事をできるだけ長く続けていくことを目指すものだと思います。違うアプローチのようで、目指しているところはそんなに違わないのかもしれません。 以前の投稿でも書いたように、私が家計管理や投資に取り組むようになったきっかけは、日本からアメリカ・ニューヨークに移住し、大きく生活環境が変わったことで金銭的な不安があったからです。いつまでにいくら貯めたいという具体的な目標もなく、ただ漠然とした「不安」を取り除きたかったのですが、日々の生活を重ねる中で、就労のストレスや不安から解放されたいという思いも次第に生まれてきました。だから、FIREムーブメントの存在を知ったとき、何とも言えぬ共感が湧き上がったのです。 […]