資産形成 〜 2022年&2023年上期振り返り・追記

  • July 3, 2023
  • July 3, 2023
  • お金


2023年もすでに7月に入り、半分が過ぎてしまいました。

前回のブログで、2022年から2023年途中(5月末)までの資産形成について振り返りましたが、ひとつ特筆すべきことを書き忘れていました。「円安」の進行です。今回それについて追記します。



為替〜円安の進行

2022年に入ってから円安・ドル高が急激に進行しました。年始時点で為替レートは1ドル約115円でしたが、それから円安方向に動き、2022年10月半ばには一時1ドル150円を超えました。これは何と1990年8月以来、32年ぶりの円安水準だったということです。1990年というと、日本のバブル景気の最後辺りになりますね。

為替レートが動いた原因は、アメリカの連邦準備銀行(FRB)が高インフレを抑えるために政策金利の大幅な利上げを進めた一方、日本銀行は政策金利を据え置いてきたことで、日米での金利差が広がったためです。(金利の低い日本から金利の高いアメリカに運用資金が流れるため、円が売られてドルが買われ、円安・ドル高が進む。)2022年9月、10月には、政府・日銀が急激な円安を抑えるために円買いドル売りの為替介入に踏み切ったようです。

その後、アメリカのインフレ率が鈍化の兆しを見せたことなどから、FRBによる利上げのペースも落ち着くのではとの観測が広がり、日米金利差が縮小して円安は一旦落ち着きました。2022年12月末には1ドル131円にまで円高方向に動きました。


それにしても、1年間でこれだけ為替レートが大きく上下するのは異常に思えます。円安は、自動車産業をはじめ製品を海外に輸出している企業にとってはメリットになりますが、原材料・部品等を輸入している企業にとってはデメリットになります。主に輸入に頼っている食品等の価格が上昇して、日本の家計には打撃になっています。

私のように、アメリカから日本へたまに帰るような人にとって円安はメリットの方が大きいのですが、逆に日本からアメリカに旅行する人にとって円安は大きなハードルになると思います。また、例えば日本からアメリカに留学している学生の親は、円ベースでの仕送り額が増加するため厳しい状況になっているらしく、中には円安のために留学を断念せざるを得なかった学生もいるというニュースを聞き、とても気の毒に思います。

一方、為替(FX)取引で稼いでいるトレーダーにとっては、これだけ為替レートが動くのは面白いかもしれません。ただ、為替の予想は難しく、逆方向に賭けてしまった場合には大やけどを追うリスクも高くなっています。


2023年に入ると、一旦落ち着いたと思われた円安が再び進行しました。これを書いている2023年6月末時点で1ドル144円です。アメリカの高インフレが予想以上に粘着していることからFRBが利上げを継続することが見込まれ、また日米金利差が広がっているためです。日銀がまた為替介入を行うのではないかとも言われています。

アメリカだけでなく、EUやイギリスなど各先進国の中央銀行も利上げを実施しているため、円は米ドルだけでなく各通貨に対して独保安となっている様相です。

2023年の後半は、アメリカの利上げが最終局面に近づきつつあるため、いずれ金利差が縮小するとの観測があり、円高方向に戻るのではないかとの予想もありますが、果たしてどう動くでしょうか。


(2022年1月〜2023年6月の円/米ドルレートの動き、Source: Yahoo! Finance



円安の生活への影響

私はアメリカで収入を得てアメリカで生活しているので、普段の生活の中で円安が直接的に影響することはありません。

恩恵を受けるのは、上記のとおり日本へ旅行するときです。実際、私は2022年9月に日本へ一時帰国しましたが、かなり円安が進行している時期だったので、何もかもが安く感じました。テレビ番組では、日本に比べてアメリカの物価が今いかに高いか!という特集をたくさんやっていました。もともと、長い間インフレが進行していない日本に比べてアメリカの物価水準はかなり高くなっていたのですが、円安が進んで日米の価格差が一層進みました。


ここ最近YouTubeでも、日本人の旅行系YouTuber達がニューヨークを含むアメリカの都市に旅行して、アメリカの物価がいかに高いか!という内容の動画を発信しているのをよく見かけます。こちらに住んでいる立場からすれば、少し盛っているかな〜という気もしなくもないですが、きっとアメリカのインフレや日本の物価との差に興味を持っている視聴者が多いということなのでしょうね。

そういった旅行系動画の中で、「ニューヨークで1泊3ドルで泊まれるホテル!」みたいな動画があり、どこにそんなホテルのがあるのかと興味本位で見てみたら、24時間動いている地下鉄の車両で寝泊まりするというものでした(笑)。実際にそのYouTuberさんは車両の中で1泊したようなのですが、無事に一晩を明かせたようで何よりです...。

夏が近づくに連れ、ニューヨークの街中で観光客がかなり増えています。先日タイムズスクエア辺りを歩いた際は、人混みで前に進むのが難しくなるくらいでした。様々な人種の顔ぶれや言葉を見聞きし、日本人もちらほら見かけますが、ホテル代も食事代も高いこの街をこの時期に訪れるのはかなり裕福な人たちなのかな〜、などと考えたりしました。


円安の資産形成への影響

資産形成という観点からは、私の金融資産額を円換算すれば昨年から大きく増加したことになりますが、それは為替レートが変動すればブレるものですし、これから日本に永久帰国して米ドルの資産を換金して暮らすという事態にでもならない限り、その恩恵を受けることはありません。


私のことはさておき、日本に住んでいて米国株に投資している人達にとっては、今年に入ってからアメリカの株価上昇基調に加え、円安効果で日本円ベースでの資産が大きく増加しているはずです。

更に、年初から日本株がとても好調で、5月末には日経平均株価が3万円の大台を超え、これを書いている7月3日には1990年3月以来のバブル後最高値を更新したというニュースがありました。日本の株価を押し上げている主要因は海外投資家のマネーとのことで、海外の通貨(米ドル等)ベースで見ると円安のために日本の株価はそれ程高値になっていないことから、まだ上昇が続くという見方もあります。

こういった市場の動向の恩恵を享受するためにも、長期・分散で投資を続けていくことが重要だと実感します。

その他市場動向

前回ブログで、2023年5月末時点のアメリカの市場動向についても触れました。そのとき佳境だった債務上限問題は結局無事に決着し、債務上限の引き上げが連邦議会で承認されました。

その後は特に大きな変化があった訳でもなく、6月に入ってからもGAFAMといったハイテク系大企業を中心に株価は復調傾向が続き、アメリカ株の各インデックスは上昇しました。FRBが年内に2回の追加利上げを行う可能性が示されたものの、市場は利上げを織り込み済みなのか、大きく崩れることはありませんでした。

2023年後半に入り、利上げの効果でアメリカのインフレはようやく落ち着くのか、本格的な景気後退に入るのか。どのように経済が動くかを素人が予想するのは難しいです。為替についても、いつかは円安の揺り戻しが来るでしょうが、それがいつになるかは分かりません。

私も含め一般の投資家は、どちらかに動くといった予想を立てて資金を動かすよりも、長期的な観点から積立投資を継続していくのが良いのだろうと思います。