TAG

#lockdown

  • June 3, 2020

コロナ、抗議デモ、暴動… 6月のニューヨーク

6月になりました。 ニューヨーク州では、新型コロナウィルスの感染が抑えられてきていて、経済活動の再開が少しずつ進んでいます。ニューヨーク市については、前回のブログにも書いたとおり、6月8日(月)から第1段階の業種の再開が予定されています。ところが、報道されているとおり、先週末から全く別の問題が生活に影響してきています。 コロナの現状 まずはコロナですが、6 月3日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者  1,892,425、死者  108,635 ニューヨーク州:感染者     382,824、死者    30,134 ニューヨーク市:感染者     201,806、死者    21,688 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナと推定された死者(Probable Deaths)の合計。) 最近の傾向として、ニューヨーク州・市では新たなコロナ感染者数・死者数が順調に減少している一方、ニューヨークを除くアメリカ全体では未だに感染拡大が続いているように見えます。感染拡大の防止と社会経済活動の再開、どのように折り合いをつけるかはとても難しい判断です。自分の中でも、早く再開してほしいという期待とコロナへの恐怖が、心の中で交錯しています。 […]

  • May 30, 2020

5月も終わります...ニューヨークの今

5月25日(月)は、Memorial Dayというアメリカの祝日でした。この週末から本格的に夏が始まることになっています。みんなでバーベキューをやったり、ビーチへ行ったり。 でも、今年はコロナのせいで例年と違い、大勢の人がいる場所では他者との距離を十分にとり、マスクを着用することが求められています。にも関わらず、この連休に人で溢れかえっているビーチの様子がニュースで伝えられていましたけど... これを書いている5月29日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者 1,793,530、死者 104,542 ニューヨーク州:感染者  377,714、死者  29,751 ニューヨーク市:感染者  199,038、死者  21,477 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナと推定された死者(Probable Deaths)の合計。) 数字から分かるとおり、アメリカ全体でのコロナ感染による死者数が今週ついに10万人を突破しました。先月、アメリカでのコロナ死者数が10万〜20万人になりそうという政府の予測を聞いたとき、そんなに酷くなるか〜!?と信じられなかったのですが、5月も終わらないうちにその予測範囲内に入ってしまいました。 ただ、ニューヨーク州では、総入院者数、1日の入院者数、1日の死者数などの数値が一貫して低下しています。今週は毎日、1日あたり死者数が100人を下回っています。日本の感覚からすると、まだ1日に100人近く亡くなっているのか!と思われそうですが、状況が改善してきていることは確かです。 一方、ニューヨーク州以外の他の州では感染者数や死者数があまり減ってなく、経済活動を再開した州の中には、むしろ感染被害が拡大しているところもあるようです。感染の抑え込みと活動の再開、どのようにバランスを取っていくか、どの国・地域によっても難しい問題になりそうですね。 ちょうど今日、ニューヨーク州のクオモ知事の会見で、今の改善傾向が続くとすれば、ニューヨーク市では6月8日(月)に活動再開の第1段階に移行する見込みとであると発表されました。州内で感染リスクが低下した他の地域では、既に第1段階の活動が再開されています。 前回のブログでも紹介したのですが、州内での活動再開は4つの段階(業種)に分けて実施されることになっています。今のロックダウンが始まって約2ヶ月半が経ち、ようやく解除に向かいつつあります。ニューヨーク市でも予定どおり再開が始まるよう祈るばかりです。 […]

  • May 20, 2020

5月になりました...ニューヨークの今

5月になりました...と言っても、いつの間にか5月も後半。前回の投稿が4月26日で、もう三週間以上経ってしまいました。 個人的にはこの三週間が仕事の繁忙期のピークで、締め切りに終われる日々でした。私は会計やファイナンス関連の仕事をしていて、毎年クライアントの決算のために年始〜5月頭あたりまで忙しくしていますが、今年は例年に比べてピークが少し遅くなりました。やはりコロナの為に決算作業が滞っていたり、コロナの影響を来期の業績予想にどう織り込むかという点で議論が長引いたりしたためです。 ロックダウンが始まって以降、自分の部屋に閉じこもって淡々と、延々と作業を続ける毎日で、本当に気が滅入りました。一方で、こんな外出自粛生活の中でたくさんやることがあって良かったのかもしれないとも思います。 今週は仕事が一段落して、ホッと一息ついている感じですが、このまま一気に暇になると、それはそれで不安になるのかもしれません... さて、先月から続けている新型コロナウィルス感染者数・死者数について、5月19日時点の現状は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者 1,570,583、死者 93,533 ニューヨーク州:感染者  362,630、死者 28,648 ニューヨーク市:感染者  191,650、死者 20,887 (アメリカとニューヨーク州の情報はWorldometer、ニューヨーク市の情報はNew York Cityのサイトを参照。ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナとされた死者(Probable Deaths)の合計。Worldometerで集計されている全米・ニューヨーク州の死者数も、Probable Deathsを含む模様。) 前回の投稿から三週間以上も経っているので、前回データと比較して感染者・死者数が大きく増えているのは当たり前かもしれません。特に、感染者数の増加については、テストのキャパシティを増やしている影響もあるだろうし、抗体検査の結果から既にコロナの抗体を持っている人数はずっと多いことが分かっているので、もはや人数を追う意味はないかもしれません。 死者数については、ニューヨーク州での一日あたり死者数が100人前後まで減ってきており、入院者の総数、新規入院者数もずっと減少傾向が続いているようです。長期に渡る外出制限の成果が、ゆっくりであれしっかり出てきています。 それでも、ニューヨーク州での現在の外出制限(New York on PAUSEと言います)は6月13日まで延長されることになりました。ただし、州内のエリア毎に状況が異なるため、州の設定した7つの基準全てを満たした地域では、感染リスクが低いビジネスから段階的に経済活動を再開して良いことになっています。 […]

  • April 9, 2020

ロックダウンの街、ニューヨークの今 2

4月に入り、とても過ごしやすい気候になって来ました。ニューヨークのロックダウンが始まってから2週間以上が過ぎましたが、私の生活に特段の変化はなく、相変わらず家の中で引きこもりながら仕事をする毎日です。 まずは、現時点(4月8日時点)での新型コロナウィルス感染者数・死者数の情報です。 アメリカ合衆国:感染者 435,160、死者 14,797 ニューヨーク州:感染者 149,316、死者 6,268 ニューヨーク市:感染者 80,204、死者 4,260 (データソースは、アメリカとニューヨーク州についてはWorldometer、ニューヨーク市についてはNew York City。) 先週の数値と比べて相変わらず増加の一途という感じですが...アメリカ全体で見ると感染者数は世界でダントツの一位、死者数もちょうどスペインを抜いて一位のイタリアに迫る勢いです。このペースではそのうち死者数も一位になるでしょう。 ニューヨーク州では、数日前までは一日の死者数に減少傾向が見られ、これまでのSocial Distance(他人と社会的距離を取る)の措置に一定の成果が見られるという希望的観測がありましたが、4月7日、8日と連続して死者数が過去最高となり、まだまだ感染拡大は収まっていないようです。 ニューヨーク州のクオモ知事の昨日の会見によると、主には長く入院していた人達が亡くなることで死者数が増加しているとのことでした。一方、良いニュースとして、新しい入院患者数やICUに入った患者数は減少傾向にあり、入院者の総数は頭打ちになりつつあるみたいです。それには、病院での死者が増えているからという理由もあるようですが... 更には、現在集計されている死者数に含まれていない、病院ではなく自宅で亡くなった患者も少なからずいるようです。病院側に受け入れる余裕がないために自宅で亡くなった人が多くいるのかと思うと、やるせない気持ちになりますね。 感染の被害が最も大きいイタリアやスペインでも、1日の死者数が減ったかと思えばまた増えたり、一進一退の状況が続いているみたいなので、ニューヨークでも一気に自体が収束するようなことにはならないのでしょう。 ニューヨーク以外で、今新型コロナのホットスポットとなっている都市のひとつがルイジアナ州ニューオーリンズなのですが、そこでは黒人の死者数の比率(対人口)が他の人種より多いことが分かりました。黒人には、肥満等のために基礎疾患を抱えている人が多い、また在宅勤務ができないEssential業務に従事する人の割合が多い、といった理由が考えられるようです。基礎疾患がある人は、新型コロナ感染で重篤になりやすいと言われています。 クオモ知事の会見でも、ニューヨーク内でも黒人やヒスパニックの死者の比率が高いことを話していました。上記と同じ理由が当てはまるのではないかと思いますが、収入の問題、医療サービスへのアクセスの問題もあるのでしょう。 ニューヨーク市の新型コロナのデータサイトでは、ニューヨーク市内の地区毎の感染状況のデータが公表されています。ニューヨークには、5つの行政区(マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタテンアイランド)がありますが、大抵の人がニューヨークと聞いて思い浮かべるであろうマンハッタン区では、感染者・死者数の比率は比較的低いのです。逆に比率が高いのはクイーンズ区やブロンクス区で、ヒスパニックや黒人がそれぞれ多いエリアです。 また、このサイトには、市内の郵便番号(Zip code)エリア毎に、コロナ感染者の数や検査してコロナ陽性だった人の割合の大小を色分けで示しているマップが公開されています。やはり、中心部のマンハッタンから離れて、郊外のクイーンズ、ブロンクス、ブルックリンになる程、感染が拡大していることが分かります。 新型コロナの感染拡大は、人種の格差、収入の格差と言った様々な問題を炙り出すことにもなりそうです。 […]

  • April 2, 2020

ロックダウンの街、ニューヨークの今

前回書いたとおり、新型コロナの感染を抑える目的で、ニューヨーク州では3月22日(日)からEssential(必要不可欠)な業務に従事する人以外は在宅勤務となり、不要不急の外出を控え自宅待機するように要請されました。いわゆるロックダウンと言われる状態になりました。 その前回の投稿で、3月24日時点の全米やニューヨークの新型コロナ感染者数・死者数を載せたのですが、約1週間が過ぎ、その数はさらに凄まじいペースで増加しています。これを書いている4月1日現在の感染者数・死者数は以下のとおりです。 アメリカ合衆国:感染者 215,515、死者 5,110 ニューヨーク州:感染者 83,801、死者 2,219 ニューヨーク市: 感染者 45,707、死者 1,374 (感染者数・死者数のデータソースは、アメリカとニューヨーク州についてはWorldomater、ニューヨーク市についてはNew York Cityのサイトになります。) ニューヨーク市のデータを見てみると、この1週間(正確には8日)で感染者数は約3倍、死者数は7倍になっています。1日の感染者・死者の増加数自体も日に日に増えているようで、全く収まる気配を感じません。上記データからも読み取れるとおり、全米50州の中でニューヨーク州の感染者数がダントツで多く、そのニューヨーク州の感染者の半分以上はニューヨーク市となっています。 今後の予測については色々なデータが出ていますが、ニューヨークでの感染のピークは今から約2〜4週間後に来ると予測されているようです。 トランプ大統領の会見で毎回一緒に出てくる米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長によれば、全米の死者数が10万~20万人に達する可能性もあるとのこと。 このような状況で、連邦レベルでは、他人と一定の距離を保つ「Social Distance」の指針を4月30日まで延長することが発表されました。あと1ヶ月こんな毎日が続くのか...とうんざりする反面、本当にあと1ヶ月で状況が好転するのか...?という不安もあります。感染がピークアウトして行動規制が緩和されている国などはまだないからです。(中国?は除き...) ニューヨーク市では患者を収容するベッドが足りないので、セントラル・パークに臨時病院のテントの設営が進められています。また、海軍の病院船もマンハッタンに到着したとのことでした。病院で患者に対応している医師や看護師の過酷な現場の様子もニュースで頻繁に伝えられ、見る度に辛くなります。 少しだけ心が休まるときもあります。先週の金曜日から、厳しい環境で頑張っている医療従事者への感謝を込めて、毎晩7時ジャストにみんなで拍手をするという運動が広がっています。もともとはイギリスから始まった運動のようですが、ニューヨークでもネットでの呼びかけから広がりました。毎日7時になると外から拍手や歓声が沸き起こり、ニューヨーカー同士の繋がりや温かさを感じられる嬉しい瞬間です。 今や、世界一のコロナ感染のホットスポットとなってしまったニューヨーク。そんな危ない街に住んでいる自分に、現状を心配して家族や友達が連絡をくれます。時には長年ご無沙汰していた人からも!それはとてもありがたいのですが、正直なところ、自分自身の生活は側から見るほど大変なではないと感じています。 ロックダウンでは全く外出できないと思っている人もいるようですが、食べ物や生活必需品を買いに行ったり、ちょっと散歩したりすることは問題なくできます。 今のところ自分にはまだ仕事があって(在宅勤務を続けるのが辛くなってきてはいますが...)、近い友人や同僚にはコロナ感染者がおらず、あまり切迫した状況に直面していないので、そう大変じゃないと思えるというのもあります。 ただ、感染の深刻化が報道されるに連れ、もはや他人事では済まされないようになってきて(既に自分が感染しているかもしれないし)、外出が少しづつ怖くなってきています。上に書いたように、いつこの生活が終わるのか予測できないのも大きな不安の一要素です。 […]