• October 8, 2019

お金のことPart 1〜家計管理

アメリカに来て、ニューヨークに住み始めてから特に気を付けるようになったことのひとつは「お金」、つまり家計の管理です。  生活環境が大きく変わると、月々どのくらい手取り収入がもらえるのか(税金や社会保障費がどれ程引かれるか分からない)、どのくらい生活費がかかるのか、よく分からず最初は不安になるものです。特に、生活費が世界一高い都市のひとつと言われるニューヨークで、本当にやっていけるのかどうか...  そんな不安を抱きつつ、試行錯誤でやってきた自分なりの家計管理の方法(という大げさなものでもないですが)について、今回はご紹介しようと思います。 1. 預貯金残高の記録  まずは、まだ日本に住んでいた頃の話ですが、 就職してから毎月の預貯金残高をエクセルに記録し始めました。当時覚えたてのエクセルの練習、という意味合いもありました(笑)  別に食費・光熱費・通信費など細かくつけていた訳ではないのですが、預貯金の残高が毎月どれだけ変動しているかを見ることで、今月は先月より貯まらなかった(出費が多かった )、といったことが大雑把ながら分かります。貯まらなかった理由が、休みに旅行に行ったから、友達の結婚式のご祝儀を払ったから、等はっきりしているときは良いのですが、あまり心当たりがないときは、何か無駄遣いしたかな〜と反省し、支出を引き締めるよう心掛けました。  残高を記録し続けることで、毎月どの程度の額を貯金することが可能かも分かるようになりました。それに、社会人なりたての若僧にとって、残高が毎月増えていくのを見るのは正直嬉しいものでした。 2. 家計簿  しかし、アメリカに移ってからは、最初に書いたように手取り収入や生活費の予測がつかなかったこともあり、毎月の残高記録に加えて、いわゆる家計簿もつけるようになりました。家計簿アプリなどは使わず、エクセルの自作の家計簿です。一ヶ月の支出を、家賃、食費、光熱費、通信費、被服費、交通費などの費目に分けて記録します。会計でいうBalance Sheet (残高記録)とIncome Statement(家計簿)を作成している感じです。  アメリカでは大抵の支払いにクレジットカードを使うので、毎月のカードの使用明細を確認すれば、支出を費目別にまとめやすくなります。日本では普段現金払いをしていたので、家計簿をつけるために毎回レシートをもらって金額を入力するとなると、すごく大変だろうなと思います...  家賃、光熱費、通信費、交通費、ジム会費のような毎月の諸々の固定費を除くと、残りの細かい支出のほとんどは私の場合飲食費になります。まずは、固定費の見直しが節約に一番効果的なのですが、変動要素の大きい食費がいつもよりかかった場合は、翌月の外食を控え目にするなど、家計簿から見える結果を行動に反映します。  家計簿をつける目的は、毎月の支出額(貯金額)の傾向を把握し、無駄遣いをしていないか?貯金の目標額に向かって順調に進んでいるか?を確認することにあると思っているので、1ドル1セントまで細かくつける必要はないでしょう。ただし、傾向を見るためには、記録を継続しないと意味がありません。  こういう作業が嫌い!面倒!!と思う人も多いでしょう。それぞれの人にあったやり方で、とにかく続けられるように工夫するのが良いと思います。私は子供の頃から貯金に興味があった方のと、数値分析をしてみるのが好きだったので、こういう作業もあまり苦になりません。 […]

  • October 2, 2019

9月振り返り&国連

あっという間に、9月が終わってしまいました... アメリカでは、9月第一月曜の祝日「Labor Day」が終わると、夏も終わりとなります。急に涼しくなったり、また暑くなったりを繰り返しながら、秋が近づいて来るのを感じます。 ニューヨークでは、9月と言えば国連総会が開催される月。調べてみると、国連総会は年中やっているそうで、その中の「一般討論演説」というのが9月下旬に開催され、各加盟国の首脳が集まってスピーチを行うので、国連本部に近いミッドタウン・イーストでは厳戒態勢の警備が敷かれます。今年の一般討論演説は9月24日〜9月30日に開催されたようです。 日本では、環境相になった小泉進次郎さんが国連の会議のためにニューヨークへやって来て、ステーキを食べたり「気候変動問題はセクシーにやらなければ...」と発言したりして、随分話題になっているようですね〜。大臣に就任した早々大変だなぁと思いますが、良くも悪くも注目されているので、これからどうやって実績を残していくかですね。 私の職場はまさにミッドタウン・イーストにあるので、9月最終週は通勤・帰宅時間やランチの時間に外を歩くと、道路の両脇にずらっと並ぶパトカーや警察のバイク、大勢の警官達を目にしました。この時期は道路がすごく混雑するので、移動にはできるだけ地下鉄を使うように勧められます。 以前、9月下旬にたまたまニューヨークに出張に来た人が、JFK空港からマンハッタンに入るとき、ひどい渋滞でタクシーが一向に進まず、結局1時間半くらいかかったと言っていました。この時期には、ホテルの値段も(特にミッドタウンでは)かなり上がるみたいだし、ニューヨークへの旅行はできるだけ控えることをお勧めします。国連総会時期の物々しいニューヨークの雰囲気を感じたいというのなら別ですが... ところで、この5月頭のゴールデンウィークに両親がニューヨークを訪ねて来たのですが、その際一緒に国連本部のツアーに参加しました。今まで長年ニューヨークに住んでいながら、私にとっても初めての国連ツアーでした。 計1時間くらいで国連ビル内の会議場を周り、国連の歴史や役割、今どんな問題を議論しているか等、ガイドさんが説明してくれます。英語ツアーがメインですが、いろんな言語(もちろん日本語も)でのツアーもあります。結構ためになるし、もし時間があればお勧めです! ツアーの申し込みは、国連のウェブサイトから申し込むことができます。 https://visit.un.org/content/tour-1 英語ツアーは月〜金の毎日、一日に何度もありますが、他の言語のツアーは催行される日が限られています。ただし、前もって国連にメールか電話で依頼すれば、予定が無い日であってもツアーを追加してくれる場合があるようです。おそらく、国連職員の方がガイドをしてくれているので、彼らの時間がある限りフレキシブルに対応してくれるのでしょう。 国連本部に入場する際、気を付けることがあります。国連ビルのメインの入場口へ入る前に、道路を挟んで向かい側にあるチェックイン・オフィス(801 First Ave)に行って、入館手続きを行わないといけません。グループの代表者一人がオフィスに入って手続きをするように言われ、そこで全員分の入館パス(手首に巻くやつ)をもらいました。 その後、国連本部の入場口から、セキュリティチェックを通ってビル内に入ります。こういった一連の手続きのために、ツアー開始の1時間前には国連に到着するようにチケットに書いてありました。 ビルの地下にはギフトショップやフードコートがあり、お土産探しや休憩ができます。

  • September 29, 2019

オペラ「マノン」感想

オペラが好きと言うと、「高尚な趣味をお持ちですね〜」などと言われるかもしれません。ニューヨークに旅行に来る人で、一応ミュージカルに行ってみるという人は多いですが、オペラに行く人はよっぽど好きでない限りあまりいないかもしれませんね。 でも、ニューヨーク在住の私の友人にはオペラが好きだという人が結構多いのです。オペラでは、最高峰の歌手達の生声(マイクなし)の歌唱、フルオーケストラの演奏はもちろん、豪華な舞台セットや衣装、大勢のエキストラ、と見所がいっぱい。ミュージカル以上に、日常から離れた特別な空間を感じさせてくれます。 ニューヨークのメトロポリタン・オペラハウス(メットと呼ぶ)は、アッパーウェストサイドのリンカーン・センターと呼ばれる総合芸術エリアの一角にあります。とても洗練された雰囲気のある、個人的に大好きなエリアです。ニューヨーク交響楽団の本拠地David Geffin Hallもリンカーンセンター内にあります。 有名なオペラはほとんどがイタリア語・ドイツ語・フランス語で、話のすじをあらかじめ知っておく方がいいのですが、メット・オペラでは各客席の前に多言語での字幕を表示する小さな画面があるので(日本語はなし)、英語が読める限り歌っている内容はだいたい分かります。 オペラのシーズンは、毎年9月中旬〜5月頭くらいまで。私はだいたい年に3、4回観に行くことにしています。今シーズン最初のオペラとして「マノン」を見に行ってきました。 1. 基礎情報 作品名:Manon(マノン) 作曲:Jules Emile Frédéric Massenet(ジュール・マスネ) 初演:1884年 観劇日時:2019年9月28日12:30〜4:30(30分休憩2回含む計4時間) 劇場:Metropolitan Opera (30 Lincoln […]

  • September 25, 2019

ニューヨークあるある!Part 2~生活編

ニューヨークのあるあるネタ。前回は地下鉄編でしたが... https://fumingnyc.com/nyaruaru1/ 今回はそれ以外に生活の中で感じたあるあるをまとめてみました。 1. 春と秋はあっという間 ニューヨークでは春と秋が短く、日本のような四季を楽しめる感じはありません。気温の変化のせいもありますが、こっちの人達の服装の問題かもしれません。「春の装い」や「秋の装い」をしている人が少ない気がします。 ニューヨークの冬は日本の大抵の地域より寒さが厳しいですが、4月頃になって暖かくなると、昨日までコートを着てマフラーを巻いていたような人達が、半袖、短パン、短いスカートで街を歩き始めます。こちらの人は、全般的に肌を露出したがります。 ニューヨークの夏は結構暑い日もあるし、湿度も高め(という人もいるよう)ですが、日本の夏の蒸し暑さと比べると可愛いもんです。一方、屋内では冷房がかなり効いているところが多いので、もし夏にニューヨークへ旅行する予定があれば、何か羽織るものを一枚でも持って来た方がいいと思います。 そして、夏が終わり気温が下がってくると、10月くらいには冬の装いの人が結構増えてきます。急に寒くなるのでしょうがない面もありますが、 一方、屋内ではセントラルヒーティングで暖かいところが多いので、ダウンジャケット(外用)のすぐ下にタンプトップ(中用)を着ているような人もたまにいます。 とは言え、ニューヨークでも春にはブルックリンのボタニカルガーデン等で桜を楽しめますし、秋にはセントラルパークで美しい紅葉を見ることができます。 2. インフレを実感 これはニューヨークに限らず、アメリカ のどこにいでも感じられることかもしれませんが、物価や家賃がコンスタントに上がっているのを実感します。日本でバブル崩壊後に大人になり、90年代中盤~2000年代中盤まで物価の変動をさほど感じなかった自分にとっては、 「インフレって本当にあるんだ...」という気にさせられました。 私がニューヨークに住み始めた2007年に地下鉄の初乗り運賃は2ドルでしたが、これを書いている2019年現在は2.75ドルです。同じ期間に、地下鉄の30日乗り放題パスは76ドルから127ドルに値上がりしました。 食べ物については、昔と今で食べるものが結構変わったので比較が難しいのですが...例えば私が昼食によく買っている日系のお弁当は、2007年当時は6ドルくらいでしたが、今は安くて9ドルくらいです。 (こういう変化も、ニューヨークに来たときから家計簿をつけているので確認することができます!) アパートの家賃も年々上がっています。私が最初にニューヨークで住んだアパートはかなり古目で、Rent- […]

  • September 23, 2019

「Dear Evan Hansen」、こんな感想も...

前回ミュージカル「Dear Evan Hansen」、とても心に響きました!という内容の投稿をアップしました。 ミュージカル「Dear Evan Hansen」感想 ネットでも「感動した」「共感して泣いた」という感想があふれています。一方で、そうじゃない感想ももちろんあります。 観る前にあまり先入観を持たないために、以下は実際に観た後で読んだ方がいいかもしれません... ストーリーに納得できない! こっちのアメリカ人の友人が、以下のような感想をフェイスブックに書いていました。 エヴァンは、自殺したコナーとは親友だったと「嘘」をつくことで、コナーの家族やコミュニティを騙し、募金を集めることに成功した。憧れのゾーイと付きあうこともできた。その嘘がバレても、エヴァンは何も罰を受けないのか?彼が孤独で不安障害だったから、という理由で嘘も許されるのか?話に納得できない。 友人の言いたいことも分かります。結局は嘘を重ねて引くに引けなくなったオオカミ少年の話で、人を騙した報いは当然あるべきだと。なのに、最後のシーンでは「コナープロジェクト」で集めた募金でりんご園が再開されたことを仄めかしているし、マーフィー家の人々(と、ジャレッドと、エヴァンの母ハイディ)以外は誰もエヴァンの嘘を知らないままのようです。ゾーイにも最後に許してもらったし...エヴァンは嘘をついたにも関わらず何も失わなかったように見えます。 友人の意見に同調するコメントも結構ありました。音楽はいいけど、ストーリーは腑に落ちない、みたいな。ネットでも、嘘がベースになっているストーリーに疑問を呈する記事があるみたいです。 前半フィナーレの「You Will Be Found」は、前回も書いたとおり、観る前から良い曲だと知っていたのでとても楽しみしていました。    暗闇に押しつぶされそうなときも   支えてくれる友達が必要なときも   地面で打ちひしがれているときも   誰かが君を見つけてくれる (You Will […]

  • September 21, 2019

ミュージカル「Dear Evan Hansen」感想

ニューヨークの魅力のひとつ、ブロードウェイミュージカル!私も、ミュージカル大好き!などと人には言っておきながら、長年ここに住んでいると、正直そうしょっちゅう観に行くこともありません。そのうち、今何が上演されていて何が人気なのか、さっぱり分からないように... という訳で、自分のミュージカル熱を取り戻すべく?この度「Dear Evan Hansen」を観に行ってきました。 1.基礎情報 作品名:Dear Evan Hansen(ディア・エヴァン・ハンセン) 作詞作曲:Benj Pasek & Justin Paul 脚本:Steven Levenson 劇場:Music Box Theatre(239 W 45th […]

  • September 16, 2019

ニューヨークあるある!Part 1~地下鉄編

ニューヨークに住んでいる人達の間でよく話題になる「あるある」ネタをまとめてみました。 というか、地下鉄のネタだけでも結構あったので、今回は地下鉄編で。 1. 遅延やルート変更にイライラ... ダイヤどおり正確に電車が走ることが当たり前の日本に慣れていると、ニューヨークの地下鉄のいい加減さには我慢できなくなります。自分がこれまでのニューヨーク生活で感じたイライラのうち、かなりの部分が地下鉄によるものかも。 駅に時刻表などはなく、そんなに間隔も空けず電車がどんどんやって来ることを前提にしているはずが...実際はしょっちゅう遅れ、突然止まることも多々あります。ホームでは 電車がやってくる方向を何度も確認する人がチラホラいます。 特に週末になると、工事などでよくルート変更があり、例えばオレンジのラインの電車が青のラインを走ったりするようなことが起こります。一応、駅に週末や深夜のルート変更についての貼り紙はあるのですが、正直見てもよく分からないことが多いです。 ただ、ここ数年で市内のたいていの駅には「次の電車は何分後、その後は何分後」と 後続車のタイミングを知らせる電子掲示板が設置され、前より状況を把握しやすくなりま した。それでも、あと「5分」という表示がしばらく変わらなかったりして、「ちゃんと来てるの??」と思うこともありますが。 さらに、最近は地下鉄各路線の運行状況がリアルタイムで見られるスマホアプリもできて、駅の改札を通る前でも、乗りたい電車がすぐに来るかチェックできるようになりました。 2. 古い、汚い... 歴史ある地下鉄ですから、ほとんどの駅は古く、掃除はされてるものの汚いです。利用者のマナーの悪さのせいもあるでしょうが。 ホームで電車を待っているとき、線路にネズミを何匹も見かけます。 私の経験では一度だけですが、朝の通勤電車の中にネズミが出現し、車両が大パニックになっとこともあります。ある人は慌てて座席の上に立ち上がり、ある人は「キャーキャー」叫びながら飛び跳ね、手に持っていたアイスコーヒーが蓋からどんどんこぼれていました! 3. 突然のパフォーマンス! 地下鉄の駅構内では、歌ったり演奏したりするパフォーマーをしょっちゅう見かけます。構内だけでなく、電車内でも突然パフォーマンスが始まることがあります。 […]

  • September 15, 2019

9月11日、ニューヨーク生活を振り返る

9月11日の朝。テレビをつけると、One World Trade Centerでの同時多発テロ事件犠牲者の追悼セレモニーが中継されていました。犠牲者のお名前を一人一人読み上げる毎年恒例のセレモニー、あれからまた1年経ったのかと思わされます。あの事件からは早いものでもう18年の年月が過ぎました。 私自身は、ニューヨークに住み始めてから12年になります。事件のときはまだ日本でしたが、まさかここに住むことになるとは当時は想像もしていませんでした。 日本生まれの日本育ちでありながら、誰に頼まれた訳でもなく、縁もゆかりもないこの場所に移り住み、これだけ長く居続けているなんて...、やっぱり何か縁があったのかもしれませんが、本当にここが好きなんだなぁと思ってしまいます。 最初にニューヨークを訪れたのは1999年、夏季休暇で友人とアメリカを旅行したときでした。お決まりの観光スポットを周り、ブロードウェイのミュージカルに感激もしましたが、それより何より忘れられないのが、ただキョロキョロしながらあてもなく街を歩いたときに感じた高揚感です。 金融の最前線で働くウォール街のビジネスマン、颯爽と歩くモデルのような女性、路上のパフォーマー、ターバン巻いたタクシードライバー、大声張り上げて物を売るチャイナタウンのおばちゃん...。それまで見たこともなかった雑多な集まりだけど、みんなそれぞれ自信を持って人生に果敢に立ち向かい、精一杯生きている、ように見えました。 その頃私は若く(笑)、色々ウブな悩みもあって、何事にも自信が持てませんでした。でも、ここで行き交う人達の誰も私のことなんか気にかけてない、それがまるで自分の存在を許容してくれているかのように感じさせてくれました。どんなことを考え、どんな格好をし、どんな趣向を持ち、どんな仕事をしていても、それはあなた自身で誰も文句なんか言わないよ、とでも教えてくれるかのように。 間もなくして、2001年9月11日に同時多発テロ事件がありました。飛行機に激突されたワールドトレードセンターが崩壊していくあの映像は、今もたくさんの人の記憶に焼き付いていると思います。 旅行のせいでニューヨークが好きになった私も大きなショックを受け、無力感でいっぱいになりながら、色々な思いを整理できないまま、家族や友達と話したりしました。今思い返せば、あの事件が僕のニューヨークへの想いを一層強くさせたのかもしれません。 その後、色々(?)あってアメリカの大学院(ニューヨークではない)に留学することになったのですが、学校が休みのときはニューヨークへ度々遊びに行きました。そして、結局ニューヨークで仕事を見つけ、卒業後にここに引っ越してきたのです。 振り返ってみれば、最初ニューヨークに来たときに感じた高揚をずっと引きずっていて、年月を経て何とか住むところまで漕ぎ着けた!という感じです。自分の人生で、こんな強い意思を持って何かを選択したことはなかったように思います。 実際に住んでみると、憧れていたような生活とはいきませんでした。最初に住んだアパートのビルは古いし、なんか汚いし、引っ越して来た当日に部屋が準備できてないし、家具の配達やケーブルTVの工事は時間どおりに来ないし...。生活の立ち上げ時に感じたストレスや不安は数え切れないです。 それでも、夜に外へ出てプラプラ歩きながらライトアップされたエンパイアステートビルを見上げると(ワールドトレードセンタービルはなくなったので)、「あぁ、ここに住んでるんだな〜。」という実感が湧き、勇気づけられました。何年も経った今でも、何かでへこたれたときにエンパイアステートビルを見上げて、同じような気持ちになります。 当たり前ですが、ニューヨークに来た誰もが同じように感じる訳ではありません。ニューヨークを訪ねてきた友達の中には、何の感動や感慨も持たずに帰っていった人もいます(涙)。ニューヨークに長年住んでいながら、別に住みたくて住んでいる訳じゃない(仕事があるから)と言う人もいます。この辺は各人の好みもあるし、訪れるタイミングなんかも影響するでしょうね。 ニューヨークの魅力と言えば...、ミュージカル・コンサート・オペラ等のエンターテイメントの他にも、世界中の食事を楽しめるレストランやカフェ、美術館、ナイトスポット、スポーツ観戦など、挙げれば切りがありません。が、最初に書いたように、ただ街を歩く中で感じる楽しさ、刺激、ワクワク感というのは、私以外にもたくさんの人が感じるんじゃないかと思います。 何であれ、せっかくニューヨークに来る機会があった人には「また来たい!」と思ってもらいたいものです。 このブログでは、ニューヨーク生活の中で体験したことや感じたことをあれこれと綴りながら(半分自分の備忘録として...)、この街の魅力を少しでも伝えられたらと思います。ニューヨークに旅行予定の方やニューヨークで生活したいと考えている方にも、有益な情報を提供できればと考えています。 悲しい事件が二度と起きないことを祈りながら […]