早いもので、4月も残すところあと一週間となりました。自宅待機の単調で無味乾燥な日々が続くと、あっという間に過ぎたようでもあり、一方で3月中旬までの普通に外出していた毎日がずっと昔のことのようにも思えます。
晴れたかと思えば雨が降り、暖かくなってはまた肌寒くなり、揺り戻しを続けながらも春は着実に深まっています。
まずは、4月25日時点の新型コロナウィルス感染者数・死者数の状況です。
- アメリカ合衆国:感染者 960,896、死者 54,265
- ニューヨーク州:感染者 288,313、死者 21,908
- ニューヨーク市:感染者 150,576、死者 16,270
(アメリカとニューヨーク州についてはWorldometer、ニューヨーク市についてはNew York Cityのサイトを参照。)
ニューヨーク市の死者数は、コロナ陽性と診断されていた死者(Confirmed Deaths)と、コロナ陽性と診断されていなかったが死因がコロナとされた死者(Probable Deaths)の合計になります。Worldometerで集計されている全米・ニューヨーク州の死者数も、Probable Deathsを含んでいるようです。
ニューヨーク州のクオモ知事の会見によると、良いニュースとしては、新型コロナに感染した入院者の総数、新規入院者数、人工呼吸器の使用数など、全てにおいて減少している傾向が一週間以上続いているようです。数字上はピークは過ぎたように見えます。医療現場の負担が減ってきているということであり、嬉しいことです。
一日の新型コロナの死者数も、ニューヨーク州・市に限って見れば一番多かったのは二週間前あたりで、以降徐々に減ってきているのが分かります。それでも、ニューヨーク州で今も毎日400人以上の方がコロナで亡くなっているというのは、日本の状況と比べればまだまだ恐ろしく、落ち着いたね、と言えるようなものではないかもしれません。
以下のグラフは、過去1ヶ月のニューヨーク州・市での新型コロナによる死者数合計、また新規死者数の推移です。
(日によって、市の死者数が州の死者数より高くなっているのはおかしいですが、情報ソースが違うので、人数の確定方法や公表のタイミングに違いがあるのかもしれません。)
新規感染者数はまた増えている傾向のようですが、ニューヨーク州では今大規模な抗体検査を行なっていて、その影響があるのだと思います。
その抗体検査において、初期的ではあるものの興味深い結果が発表されました。ニューヨーク州民の3,000人を対象に検査を実施した結果、13.9%の人が抗体を持っていた(陽性反応が出た)とのことで、州の人口をもとに試算すると、約270万人が新型コロナに感染していると推定されるようです。上記のとおり、現在発表されているニューヨーク州の感染者数は28万人くらいですから、実際の感染者数はその10倍!くらいいるかもしれないということです。
州の中でも陽性反応が出た割合には地域差があり、ニューヨーク市で陽性反応が出たのは20%を超えるようです...調査でこういう実態が判明するのは良いことだと思います。
もう自分が感染していても不思議ではないですが、いっそ気付かないうちに感染して既に抗体を持っていた方が気が楽かもしれません。でも、陽性反応が出ても免疫を獲得したと言えるかまだ分からないらしく(コロナ感染から回復した人が再度陽性になったというニュースもありますし)、であればいずれにしろ気が抜けませんね。
前回書いたように、トランプは経済活動の再開に向けたガイドラインを発表し、既にいくつかの州では一部活動の再開を始めているようです。州によって状況が違うのは分かりますが、これまでやってきた外出制限が無駄にならないように、慎重に再開を進めてほしいです。ニューヨーク州の再開は、今の状況ではもうしばらく時間を要するでしょう。
25日(土)は一日中とても良い天気でした。私は買い物の途中でセントラルパークを通ってみましたが、散歩やジョギングをしている人に加え、草原で休んだり寝そべったりしている人、さらに野球をしている人なんかもいて、流石にこの天気でみんな家に閉じこもっていたくないんだな(自分含め)と思いました。みんながきちんとSocial Distanceを守っているかは微妙だな〜と感じましたが...