- October 19, 2019
お金のことPart 3〜投資
今年日本では「年金2000万円問題」が世間を騒がせました。2000万円という数字が独り歩きしてしまいましたが、問題の発端となった金融庁の報告書には、国民それぞれが公的年金だけに頼らず自ら資産形成をするように促す狙いがあったようです。 老後の年金への不安はアメリカだって同じ。私達がどこで老後生活を送るのであれ、不安はついて回ります。 前回の投稿では節約や貯金についてお話ししましたが、ただ貯金するだけでなく、資産の運用によってリスクを取りながらもお金を増やす(お金に働いてもらう、と言いますね)ことができれば、将来の不安も軽減できます。 もともと「石橋を叩いて渡る」ような性格であった自分が、これまで取り組んできた資産形成についてお話ししたいと思います。 まず、私が言う「投資」とは、デイトレーダーのように短期の売買による利益を狙うものではなく、中長期的な目標(例えば住宅購入や老後のため)を目指して行うものです。ですので、以下の内容は、投資をやってないけど興味を持っている人、または投資初心者の方向けになっています。 1. 定期預金(Certificate of Deposit) と言って、最初は「投資」ではないのですが...、アメリカの定期預金として一般的なCertificate of Deposit (CD)です。日本語訳は譲渡性預金ということで、預金者が市場で自由に譲渡できる預金であることから、このように呼ばれるようです。 CDは、1か月物~10年物まで幅広い預入期間があります。また、FDIC-Insuredの対象です(もし銀行がつぶれても、預金残高合計$250,000まで保証される)。預金なので満期前に引き出しはできませんが、期間の途中でも市場で売買できます。この辺はかなり債券に近いです。 私がニューヨークに住み始めた2007年頃は、1年物で4%くらいの利率のCDがあった記憶があります。それが、2008年の金融危機(いわゆるリーマンショック)に伴い、連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を大きく引き下げたことで、CDの利率も下がりました。CDの利率が一番低かったのは、2013年~2015年あたりでしょうか。当時、私がメインで使っているバンカメのCDの利率は1年物で0.1%以下と、日本の銀行の定期預金並みでした。ネット系銀行ではもっと高い利率を提供していたと思います。 2016年頃からFRBが金利を上げ始めたことで、CDの利率も上昇傾向となり、2018年~2019年前半までは、私が使う銀行のCD利率は1年~2年物で2.0%前後まで回復しました。しかし、2019年後半から金利の引き下げが始まり、CD利率もまた下がり始めました。 アメリカのインフレを考慮すれば、十分に高い利率と言えないかもしれませんが、もし貯金を普通預金口座(Checking Account)に寝かせているだけであれば、ある程度金額がまとまる度にCDに移すようなことをしてもいいかもしれません。特に、1~2年後くらいに用途が決まっているお金があれば、元金を減らさずに比較的高い利息を得られるCDは良い選択肢だと思います。たいていの銀行は、預金残高が一定額を超える顧客や、ある一定額以上を毎月振り込む(給与など)顧客に対して、高めのCDレートを設定しています。 2. 外貨預金 […]