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#firemovement

  • January 31, 2021

資産形成〜2020年振り返り&FIREへの道 

2021年が明けて早1ヶ月...。今頃遅いですが、2020年の家計や資産形成の状況について振り返ってみました。 私は、毎年1月に前年の収支を集計して、一年間の財務諸表(PLとBSのようなもの)を作成します。改めて振り返ると、2020年は非常に振れ幅の大きな年でした。 家計 このコロナ禍で、失職や給与の減少で家計に大打撃を受けた人も多いことと思います。 私の会社は会計・税務等サービスを提供していますが、多くの業界と同じようにコロナ感染拡大の影響を受けました。リストラもあったし、年度の定期昇給はありませんでした。それでも、私はまだ仕事があるだけでありがたいと思うべきかもしれません。 一方、例年と比べて支出が大きく減少した年でもありました。まず、このご時世で外食をする機会が大幅に減り、自炊する機会が増えたので、食費や交際費が減りました。外出用の服も大して必要ないので、被服費も減りました。あと、ロックダウンが始まった3月下旬から9月頭までジムが閉鎖していたため、その期間ジムの会費が免除されました。 お休みに海外旅行に行くこともできなかったので、そういう大型支出もありませんでした。 支出が減った分、人生の楽しみも減ってしまったのは事実ですが(涙)、私にとっては生活費(ローン等の住居関連を除く)が前年の3分の2くらいに減る程の大きなインパクトでした。結果的に、それだけ貯蓄も増えました。 投資 2020年の株式市場では、コロナショックで2月後半から恐ろしいほどの株価暴落が連日続きました。ただ、その暴落の期間は意外に短く、3月末には底を突いて4月以降すでに回復基調に入りました。 コロナ対策で、世界各国の政府がどんどんお金を刷ってばら撒いたため、それが株式などのリスク資産にどんどん流れていったようです。特に、コロナの影響が比較的少なかったハイテク株銘柄を中心に、単なる回復どころか史上最高値を更新するような急騰が起こりました。 株価の二番底が来るのではないか?という懸念は常にあったものの、9月頃から一旦調整が入ったくらいで、アメリカ大統領選が終わった11月以降はまた株式市場の上昇基調が続きました。2020年を終えて、一年間で株式投資の含み益をかなり増やした、という人も結構多いのではないでしょうか? 株価以外に、金などのコモディティの価格も上がりました。また、今年大きく上昇したのがビットコインを代表とする仮想通貨です。仮想通貨もコロナショックが襲った2月、3月には一時暴落しましたが、夏頃から回復を見せ、11月以降は暴騰と言っていいほどの価格上昇が続きました。ビットコインだけでなく、イーサリアムやリップルと言った他の仮想通貨も値を上げました。 もっとも、リップルに関しては、米国証券取引委員会(SEC)から「リップルは通貨でなく(SECへの登録届出が必要な)証券である」という見解により12月に提訴されており、その後価格が暴落しました。この訴訟の解決までにはかなり時間がかかると言われています。まさに、ジェットコースターのような値動きを見せた一年でした。 仮想通貨の価格上昇がいつまで続くのか?以前のような仮想通貨バブルで終わるのか?さっぱり分かりません。 FIREへの道と心構え 最初に書いたように、私自身の2020年の収支を集計し、各口座の残高を合計した結果、金融資産の総額が自分の設定していた大台を突破したことが分かりました。(具体的な額を発表する勇気はないのですが...)上記のような、支出の減少、コロナショック後の株式市場の急回復、仮想通貨の価格急騰などが貢献しました。 やはり、ある一定の目標に届いた訳ですから、正直嬉しい気持ちはありましたが、それで安心する気持ちになれたかと言うと...、それは全然!でした。 そもそもは、老後を見据えた先の不安を取り除きたいがために、心の余裕を持ちたいがために、資産形成に励んで「FIRE」を目指しているはずなのに...。(FIREについては、以前のブログ「FIRE 〜 経済的自由を求めて」で簡単に説明しています。)不安は解消できず、むしろ不安が増した気すらします。 […]

  • October 30, 2019

FIRE 〜 経済的自由を求めて

皆さんは「FIRE ムーブメント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、経済的自立・早期退職の実現を目指すムーブメントが、欧米のミレニアル世代(1981年〜1996年生まれ)を中心に広がっているようです。 詳細を紹介しているサイトは色々とありますが、Wikipediaによれば、 FIREの目的は、生涯の支出を賄うのに十分な不労所得を得ること。 FIREを達成するための方法は、収入増や支出減を模索しながら、意図的に貯蓄率を最大化すること。(手取り収入の50%以上とか!) FIREムーブメントの支持者は、退職後の資産の取り崩しに関して「4%ルール」を提案しており、推定年間生活費の少なくとも25倍の貯蓄目標を設定している。(取り崩すというより、4%の運用利回りで元本を崩さずに生活していく、という目標のようですが。) 経済的独立を達成すると、労働所得は付属的となり、標準的な定年よりも数十年早く退職が可能になる。 とにかく、若いときにがむしゃらに働き、できる限り節約して貯蓄を増やし、さっさとリタイアして経済的に自由になろう!ということです。必ずしも、リタイア後の贅沢で悠々自適な暮らしを目指すものではないようです。 2011年に始まった「Mr. Money Mustache」というブログが、FIREムーブメントを広める大きなきっかけになったとのこと。結構前から始まっていたんですね。 かなりの収入がある人じゃないと、FIREを目指すのは難しそうに思えます。実際、貯蓄が可能なレベルの収入は求められるでしょう。ですが、各人の性格(リスク許容度)、生活スタイル、住む場所、家族構成などによって、必要となる貯蓄額は大きく変わってきます。 日本社会に長く根付いてきた年功序列・終身雇用への信仰も、もはや過去のものになりつつあります。最近では、多くの大企業が人員削減のために早期退職者を募集しています。アメリカでは、そもそも年功序列・終身雇用という考え方が一般的でなく、転職や解雇はいたって普通に行われています。 将来の安定した雇用も賃金の上昇も期待できない、不安定・不透明な世の中に、各個人がどう対応していけばいいか。それなら、若いうちに貯められるだけ貯めて、雇用先に振り回されない経済的自由をできるだけ早く獲得しよう!という考えは至極真っ当に思えます。 一方、人間の寿命が延びていく中で、定年退職の年齢が60歳、65歳、70歳とどんどん引き上げられ、長く働き続ける(老後を短くする)ことで老後の生活資金を準備・確保しなければならないとも言われます。そのためには、時代の変化に対応できるよう常に新しいスキルを身に付けていく必要がある、と。このような生き方は、FIREムーブメントとは相反するように聞こえますね。 ただ、FIREは必ずしも完全なリタイア生活を目指すものではなく、お金のために働く必要がなくなっても、好きな仕事はもちろんやっていい訳です。働き続ける生き方だって、延々と同じ会社にしがみつく・嫌々同じ仕事をやり続けるとかではなく(そんなのは無理でしょう)、自分がやりたいと思える仕事をできるだけ長く続けていくことを目指すものだと思います。違うアプローチのようで、目指しているところはそんなに違わないのかもしれません。 以前の投稿でも書いたように、私が家計管理や投資に取り組むようになったきっかけは、日本からアメリカ・ニューヨークに移住し、大きく生活環境が変わったことで金銭的な不安があったからです。いつまでにいくら貯めたいという具体的な目標もなく、ただ漠然とした「不安」を取り除きたかったのですが、日々の生活を重ねる中で、就労のストレスや不安から解放されたいという思いも次第に生まれてきました。だから、FIREムーブメントの存在を知ったとき、何とも言えぬ共感が湧き上がったのです。 […]