年末年始の定例行事として、毎年自分の家計管理と資産形成の状況を振り返っています。年始どころか2025年もすでに3ヶ月が過ぎましたが、今さらながら2024年の状況を振り返って整理してみました。
株式投資をしている方ならご存知のとおり、2024年の株式市場は非常に好調でした。インデックス投資信託・ETFのように株式市場全体と連動した投資を行っている人であれば、大抵は資産の評価額を増やしたのではないでしょうか。特に為替相場では円安が続いていることもあり、米国や全世界の株式に投資していれば、円ベースでの評価額は更に増加したことと思います。
ところが、2025年に入ってから市場環境は一気に悪化しています。主にトランプの関税政策などの影響によって今後の世界経済をめぐる不確実性が高まり、米国のリセッション入りも懸念されている中、株式市場は2月から下落を続け、今後に不安を感じている人も多いと思います。そんな状況も踏まえ、2025年1Q(第1四半期)についても簡単に触れてみました。
(ちなみに、ここで私自身の具体的な資産額には触れていません。)
1. 私の家計管理
家計管理
私が住むニューヨーク市は、日本から見れば物価が高いアメリカの中でも最もお金がかかる街のひとつと言われています。コロナ明けからインフレが進んでいることを日々実感してきましたが、それでも2024年は過去2年と比べると物価上昇がいくぶん落ち着いた感覚もありました。
そんな中、2024年に家計管理のために何か特別なことをした訳ではなく、これまでどおり無駄遣いに気をつけながら、淡々と生活していました。
時々こういう話をすると、節約や貯金をするコツ(?)みたいなのを聞かれることがあります。私がやっていることなんて、一般的に知られているようなことばかりですが、何が一番大事かと聞かれたらやっぱり、
「家計簿をつける」
ことではないでしょうか。ちゃんとお金の出入りを記録して収支パターンを把握することで、どの出費を減らせそうか、頑張れば毎月いくらまで貯金ができそうか、など具体的な対策を考えることができます。今は家計簿アプリもあるので、家計簿なんて面倒くさいと思っている方も始めやすくなっているはずです。
ただ記録することだけでも、貯金額が増えるモチベーションにつながる気がします。昔、ダイエットのやり方として「レコーディング・ダイエット」なるものを聞いたことがありますが、記録することが意識改革につながっていく点では似ているように思いました。
支出/貯金の割合
ここ2年くらい、私は毎月の経常的な支出(旅行など一時的な出費を除いたもの)を可処分所得の40%辺りに抑えることを目標にしています。40%というのは、これまで家計簿をつけてきた中でこの割合なら何とか達成できそうと考えて決めた水準です。一般的にはかなり低い割合だと思いますが、以前から書いているようにFIRE(Financial Independence, Retire Early)を考えているので、ちょっと厳しめに支出を抑えています。
もちろん収入や支出は人それぞれですので、各々が無理のない範囲で、でも明確な貯金の目標を持って支出の割合を決めておくのは家計管理に有効だと考えています。
貯金の目標達成のために「先取り貯金をする」という方法をよく見かけます。先に月の貯金額を決めておき、それを収入から引いた残額で暮らしていくというやり方ですが、私自身はこれをしたことがありません。
「貯めたいけどどうしても使っちゃう...」人にとっては、先取りで強制的に貯めていくと効果があるのかもしれません。ただ、あまりギチギチに決めて余裕をなくすと結局目標を諦めてしまいそうだし、家計簿を継続的につけるだけでも貯める意識はきちんと向上していくんじゃないかと思います。
想定外の出費
2024年夏、財布の紐を更に引き締めることにつながる出来事がありました。
体調が悪い日にジムに行って倒れてしまい、救急車で運ばれてER(救急治療室)に行く羽目になったのです...!倒れて気を失ったのはほんの短い時間で、ERに着いた頃には意識は正常に戻っていて、そこでは点滴を打っただけだったのですが、本当の苦しみは悪名高い(!)ERの高額の請求書を受け取ってから始まりました。医療保険に入っているので一部は保険がカバーしたのですが、それでも受けた治療に対して割に合わない金額(約1,700ドル)だと思ったので、納得がいきませんでした。
(この件はアメリカならではの経験ということで、別のブログに書こうと思っています。)
一方、そもそも体調が悪い日にジムに行った自分にも責任があるので、ERの請求書を受け取ってからは、反省も込めて意識的に節約に励むことにしました。とは言っても、自炊を増やす、外食を減らす、外食でも選択肢の中で安いものを買う(今アメリカのマクドナルドには5ドル・6ドルのセットがあります!)など、ささやかな涙ぐましい努力です。
その甲斐あってか、2024年下期の経常の生活費は上期よりも下がっていました。通常は下期、特に年末に出費がかさむので、下期の方が生活費が高い傾向があります。もちろん、ERの請求という一時的な出費があったので、合計で見れば支出は上がったのですが...
こんな想定外の出費があることも考慮して、いわゆる「生活防衛資金」として数ヶ月分(一般的には3~6ヶ月分)を目安に貯金をしておくことは重要だと、今回身をもって感じました。
2. 私の資産形成
資産形成の状況
資産形成の点でも、2024年に何か新しいことを始めた訳ではなく、これまでどおり米国株のインデックスETF(VTI)や高配当・増配株ETF(VYM、VIG等)を積立購入し、債券ETF(BND、LQD)についても定期的に購入しました。更に、今後の米国市場で金利低下が見込まれている中、現時点の高い利回りを中長期で固定させるため、10年物など長期の米国債(ETFでなく、いわゆる生債券)の購入も行いました。
2023年に引き続き、2024年も株高の恩恵を受けて株式資産の評価額が上がりましたが、一方金利が想定されたほど下がらなかったため債券価格は停滞したままで、結果として自分の資産ポートフォリオの中で株式の割合が高まり、債券の割合は下がりました。私としては、年齢も上がってきたことを踏まえ(もうすぐ50!)、株式:債券の割合を80%:20%くらいに持っていこうと考えていたのですが、現状はちょうど85%:15%の割合になっています。
私は仮想通貨も持っているのですが、2024年にビットコイン価格が大きく上がったことで、数年ぶりに一部を売って利益確定しました。2025年に入ってからは逆に下落していますが、現トランプ政権は仮想通貨に親和的な政策なので、基本スタンスとしては追加で買っていくつもりです。ただ、仮想通貨は価格のブレがとても大きく、私としては投資というよりまだまだ投機に近いと思っています。
ところで、2024年〜2025年1Qを通して最もリターンが高かった資産クラスは金(Gold)でした。私は金価格に連動するのGold ETFを保有していますが、ポートフォリオ全体に占める割合が非常に小さいので、恩恵を受けているとは言えません。世界経済の不安定な現状を考えれば金価格が上がっていくのはある意味当然かもしれませんが、ここ最近の価格上昇が急激で、今から買い増すのはなかなか勇気が入ります。
新NISA
このブログを読んで下さる方のほとんどが日本人、もしくは日本在住であることを考えると、私から言えることは、2024年から始まった「新NISA」制度を最大限に活用することだと思います。年間で計360万円、生涯で計1,800万円まで非課税で投資できるというのは大きなメリットで、類似の制度がないアメリカの在住者からすると羨ましい限りです。
しかし、2024年8月に起こった株価の急落と円高、また2025年に入ってからの株価の下落基調など、新NISAで投資を始めた人達の試練はすでに始まっています。株式市場に参加している全員が同じ変動の波の中にいる訳ですから、インデックス投資信託・ETFなどの分散が効いたものに積立投資して、短期の価格の上下に惑わされず、あくまで長期目線で投資していることを忘れないことが大事だと思います。
FIREへの道
2024年も株式市場が好調だったことで、私の資産形成は順調に進みました。今後の毎年の支出予測をより詳細にシミュレーションした結果、このまま好調な市場環境が続けば、私のFIRE目標達成まであと2年、上手くいけば1年で行けるかも?という計算になりました。
しかし、「好調な市場環境が続けば...」という点が肝で、何年も思いどおりに行くはずもなく、2025年に入ってからは株式市場の下落で、FIRE目標到達の目処は遠のきつつあります。
また、上述のような想定外の出費というのがいつどこで起こるか分かりません。金銭面以外でも、今のアメリカの世情は(ここで詳しくは書きませんが)本当に不安定で、これから何がどうなるか分かりません。
FI(Financial Independence)が大事だとは今でも思っていますが、私も歳を重ねて人生の曲がり角に来ているので、お金のことだけではなく、これから後悔しない人生を送るために何をすべきか、考えていかないといけません。
自分のことばかりつらつらと書いてきましたが、2024年〜2025年1Qまでの市場動向について、次のページで簡単に振り返ってみたいと思います。
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